横田さんと「つらい出会いに」 面会控え 金英男さん姉が心情 拉致問題 | trycomp2のブログ
【ソウル14日共同】「痛みを抱えた家族同士、つらい出会いになるんでしょうね…」。横田めぐみさんの父、滋さん(73)が15日から訪韓し、めぐみさんの夫の可能性が高い韓国人拉致被害者の金英男(キムヨンナム)さんの母、崔桂月(チェゲウォル)さん(78)らと会うのを前に、英男さんの姉英子(ヨンジャ)さん(48)が取材に応じ、弟の失跡から今に至る複雑な心境を語った。
死んだとあきらめていた英男さんが北朝鮮で「元気にやっている」と情報機関から聞かされたのは1992年ごろ。しかし、この知らせは「2度目の苦しみの始まり」だった。
想像もできない世界にいるという悲しみ。加えて、当時は北朝鮮と関係を疑われる者は公安当局の監視対象になるのが常識だった。圧迫感の中で、電話が盗聴されていると感じてもそれを確認することも恐ろしかった。
「弟のことは口にできなかった。元気だから、と自分に言い聞かせて、心の奥に沈めてきたの」。離散家族という言葉を聞くのもつらかった。まして、日本に同じ境遇の人がいるとは想像もつかなかったという。
今年1月、韓国の拉致被害者家族会の崔成竜(チェソンヨン)代表が、英男さんがめぐみさんの夫かもしれないと伝え、4月には日本政府のDNA鑑定が情報をほぼ裏付けた。「でも、また新しい苦しみの始まり。高齢の母に1度でいい、弟の手を握らせてやりたいけれど、その日は母が生きているうちに来るのでしょうか」
桂月さんは横田さんとの対面を前に緊張し、体調を崩している。「夫の母と妻の父。普通なら縁せきになった喜びの出会いなのに、慰め合わなければならないなんて」。そう言うと、英子さんは涙を抑えきれなくなった。
=2006/05/15付 西日本新聞朝刊=
2006年05月15日00時12分
西日本新聞 / アジア・世界 [横田さんと「つらい出会いに」 面会控え 金英男さん姉が心情 拉致問題]
