東アジア首脳会議 自由・人権で中国牽制、首相演説の内容判明 | trycomp2のブログ

東アジア首脳会議 自由・人権で中国牽制、首相演説の内容判明

十四日にマレーシアのクアラルンプールで開かれる「東アジア首脳会議」の初会合で、小泉純一郎首相が行う基調演説の内容が三日、明らかになった。演説で小泉首相は、将来の東アジア共同体形成に向け、(1)会合の透明性と開放性(2)地域の多様性を前提とした機能的な協力(3)民主主義、自由や人権など普遍的価値の共有-の重要性を訴える。日本側は共同宣言にこれらの文言を盛り込むよう議長国マレーシアに働きかけ、東アジアで主導権確立をねらう中国を牽制(けんせい)する考えだ。

 日本政府は東アジア首脳会議について、共同体構築を目指して各国が「開かれた地域主義」「機能的協力促進」「普遍的価値の尊重」を基本理念として確認する場にすべきだとの立場をとっている。この方針を受け、首相は東アジア地域が東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓三カ国にとどまらず、今回参加する豪州、ニュージーランド、インドと枠外にはずされた米国の存在が東アジアの平和と安定に不可欠であるとの認識を表明。日本として「共同体構想を念頭に置いた地域協力に有効に貢献できるようにするための基礎をつくる」方針を示し、幅広い国々と緊密な協力を進める必要性を訴える。

 同時に自由、民主主義、人権といった普遍的価値の共有を強調することで、経済成長を背景に軍拡を続ける中国を牽制するとともに、地域大国として建設的な役割を果たすよう促す考えだ。

 ただ、東アジアには北朝鮮など独裁国家が不安定要因として存在し、文化や民族、宗教も多様であることを考慮。欧州連合(EU)のような政治的な制度や枠組みについて協議するのは時期尚早として、貿易や金融、国際テロや不正薬物取引など、個別テーマごとに協力を進めていく方針。

 東アジア首脳会議をめぐっては、米国の影響力排除をねらう中国が参加国拡大に反対。小泉首相が提唱する共同体構想についても、今回の主要議題にしないようマレーシアに働きかけるなど、水面下で激しい外交攻勢をかけている。日本の意向が受け入れられれば、首脳会議に将来、米国の参加が予想されるためだ。

 中国はまた、非公式協議で第二回会議の北京開催を主張。これに対し日本が、初会合の共同議長国に名乗りをあげ、「中国に提案を取り下げさせた」(外務省筋)経緯もある。

 ただ、議長国マレーシアは、過去にマハティール首相(当時)が米国抜きの東アジア経済会議(EAEC)構想を主張したことがあり、米国参加をめぐっては中国の立場を支持する可能性もある。各国の動向も微妙で、「中国ペースで議事が進められるのではないか」(外務省筋)との懸念も出ている。

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【用語解説】東アジア共同体構想

 東アジア地域の安定と繁栄の確保を目指し、広範な分野で関係国間の協力を進めることを目的とした国際的な枠組み。日本は日米同盟を重視する立場から、米国の参加も視野に入れる。小泉純一郎首相は1月の施政方針演説で、「多様性を包み込みながら経済的繁栄を共有する共同体の構築」に積極的な役割を果たす考えを表明した。


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