“核放棄見返りに軽水炉を”
北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議で、北朝鮮の代表を務めるキム・ケグァン外務次官らが、核施設の解体をはじめとする本格的な核の放棄に応じる見返りに、軽水炉型の原子力発電所の提供を求める考えであることが明らかになりました。
これは、クリントン政権時代、アメリカ国務省で北朝鮮政策を担当し、このほど北朝鮮でキム・ケグァン外務次官らと会談したジョエル・ウィット氏が、NHKとのインタビューで明らかにしたものです。それによりますと、キム外務次官らは次の協議で、ニョンビョンにある核施設の稼働停止やIAEA・国際原子力機関の査察を受け入れる見返りに、年間50万トン以上の重油か、それに値する電力の提供などを要求する方針を示しました。さらに、将来、核施設の解体や、核をめぐる研究の規制といった、より本格的な核の放棄に応じる見返りとして、キム外務次官らは「最も重要な条件と考えているのは軽水炉の提供だ」と述べ、核兵器への転用が難しいとされる軽水炉型の原子力発電所に言及したということです。軽水炉は、1990年代の北朝鮮をめぐる核危機の末に米朝が結んだ「枠組み合意」で、一度は提供が決まったもので、おととし9月の6か国協議で採択された共同声明にも「適切な時期に、提供について話し合う」と定められました。キム外務次官らの今回の発言は、北朝鮮が依然として軽水炉の提供を強く望んでいることをうかがわせています。
NHKニュース