丹羽氏 拉致で中国と温度差
中国を訪問している自民党の丹羽総務会長は、同行の記者団に対し北朝鮮による拉致問題への対応について、中国との間に温度差があるとしたうえで、問題の進展に向けた努力を粘り強く重ねる必要があるという考えを示しました。
丹羽総務会長は、28日、北京で、温家宝首相や戴秉国外務次官ら中国要人と相次いで会談し、このうち温首相は、4月の日本訪問の際に、共同声明を発表したいと両国関係の強化に意欲を示しました。しかし一方で、丹羽氏が重視していた拉致問題に対する共同歩調については、中国側からは「ひたすら圧力をかけても効果的な結果は得られない」とか「北朝鮮との関係正常化で、アメリカに遅れないよう切迫感を持って臨んでほしい」といった、安倍政権の対応に冷ややかなことばが相次ぎ、丹羽氏との間で激しいやりとりが行われました。こうした中国側の態度の背景には、6か国協議の議長国として、北朝鮮の核問題の解決が最優先で、拉致問題がその支障になるのは避けたいという考えがあるものとみられます。一連の会談を終えて、丹羽氏は記者団に対し、拉致問題への対応について、中国との間に温度差があるとしたうえで、「これにたじろいではいけない」と述べ、問題の進展に向けた努力を粘り強く重ねる必要があるという考えを強調しました。このように、今回の訪問では、中国側に日中関係の強化に向けた強い意欲があることに変わりはないことは確認したものの、6か国協議の合意という新たな事態も絡んで、拉致問題に対する双方の考え方の溝があらためて浮き彫りとなりました。
NHKニュース