米 凍結資金返還に政府批判も
アメリカ政府は、マカオの銀行に凍結されていた北朝鮮関連の資金をすべて返還するとした決定をめぐり、返還した資金の使いみちを監視するのは困難だと認め、国内からは問題の幕引きを図ったものだとして政府への批判も出ています。
アメリカ国務省のマコーマック報道官は、19日、今回の資金の返還について「調査が適切に終了した結果だ」と述べて、問題はないという立場を示しました。しかし、北朝鮮が返還された資金を市民生活の向上に充てるとしていることについては「閉鎖的な体制であり、監視は難しい」と認め、北朝鮮が約束を履行するよう見守るしかないことを明らかにしました。アメリカの各メディアは、今回の決定は北朝鮮に対する柔軟路線への転換を象徴するものと分析しており、このうち、「ロサンゼルス・タイムズ」紙は「より大きな問題の話し合いの障害になってはならないという政治的な圧力に財務省当局がいやいや応じたものだ」として、政治的な幕引きを図ったものだと指摘しています。保守系シンクタンクのクリングナー主任研究員は、NHKに対し「今回の決定は、北朝鮮の要求に屈したばかりか、資金洗浄などの違法行為に立ち向かうアメリカの姿勢に疑問符をつけた」と述べました。アメリカ国内の保守派は北朝鮮に核放棄の見返りを与えることを一貫して批判しており、今回の決定によってそうした批判がさらに高まることが予想されます。
NHKニュース