2児拉致後、工作に変化 在日離反し本国人主導 | trycomp2のブログ

2児拉致後、工作に変化 在日離反し本国人主導

北海道出身の渡辺秀子さん(当時32)の2児拉致事件は26日、警視庁と兵庫県警の共同捜査本部が主犯格とされる「洪寿恵(ホン・スヘ)」こと木下陽子容疑者(59)の逮捕状を取ったことで、北朝鮮による国家的犯罪の疑いが濃厚となった。渡辺さんも殺害された疑いが強い。拉致は東京都品川区にあった貿易会社「ユニバース・トレイディング」(既に解散)所属の工作員4人が関与したとされるが、この事件は後の70年代後半に多発した日本人拉致事件への転機になったとの見方もある。

 ユニ社の実態は、北朝鮮工作機関「統一戦線部」の指示で71年6月、当時の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の第1副議長が設立した工作員の活動拠点。在籍した工作員たちは対南(韓国)・対日工作を担っていたとみられるという。

 北朝鮮の対南工作は、北朝鮮特殊部隊が韓国大統領暗殺に失敗した68年の「青瓦台事件」を機に急変した。北朝鮮から韓国に工作員を送り込むことが困難になり、日本国籍を持つ在日朝鮮人を工作員にする方法に切り替わったことで、ユニ社は誕生した。捜査幹部は「韓国などに自由に渡航でき、工作活動に失敗しても『日本人』の犯行になるから」とみる。

 渡辺さん親子が被害に遭ったのは、木下容疑者がユニ社の秘密が漏れることを防ごうとしたためとみられる。木下容疑者は拉致直後、「組織の秘密を守るためには何でもする」と配下の工作員に言ったという。

 だが、秘密を守るためには非人道的な犯罪もいとわないこの姿が工作員に違和感を抱かせた。工作員は次々と離れ、78年にユニ社は閉鎖された。

 日本人拉致事件が多発したのはその頃からだ。 77年11月に新潟市の横田めぐみさん(当時13)が拉致され、78年7月には福井県の地村保志さん(51)夫妻、新潟県の蓮池薫さん(49)夫妻らと続く。

 警察当局は、北朝鮮が在日朝鮮人ではなく、本国の朝鮮人工作員を「日本人」として運営する手法に切り替えたとみる。拉致された被害者の代わりに、工作員が日本人に成りすまして日本で生活。情報収集や日本人旅券で韓国へ渡ったりした。また、日本人化教育の先生も務めさせた。「渡辺さん事件が、後の日本人拉致事件への転機になった」と捜査幹部はみる。

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