6カ国協議:北朝鮮が要求する「重油」の取り扱いが焦点に

【北京・西岡省二】北京で8日に再開される6カ国協議は、北朝鮮が要求する年間50万トン以上の重油提供をどう取り扱うかが焦点になりそうだ。北朝鮮は94年の米朝枠組み合意と同様に、核関連施設凍結などの見返りにエネルギーの重油を求める戦略で、当時の「再現」を目指している。だが米国には、94年の枠組み合意をほごにして核開発を進めた北朝鮮への不信感が根強く、重油提供問題が6カ国協議を混乱させる恐れが出てきた。
北朝鮮は核実験(昨年10月)を経た「核保有国」として、より強い立場を6カ国協議で示している。このため8日再開の協議で「米朝枠組み合意プラスアルファ」を要求する構えだ。
「米朝の交渉が13年前(94年)の経過に似てきた」。北京の6カ国協議関係者は、北朝鮮の最近の主張が、94年の米朝枠組み合意に似てきたことを強調した。
この合意は、北朝鮮が核開発を凍結する見返りに、年間50万トンの重油と軽水炉原発2基を提供する内容だった。だが02年10月に北朝鮮のウラン濃縮疑惑が発覚し、合意はほごにされた。
再開される6カ国協議で、北朝鮮は初期段階措置として(1)寧辺(ニョンビョン)核関連施設の稼働停止(2)それを監視するために02年12月に追放した国際原子力機関(IAEA)査察官の再入国(3)監視カメラの再稼働--の3点を前向きに協議する見通し。ただし「初期段階合意を『外交的勝利』と国内で宣伝するため」(北朝鮮に近い関係者)に、見返り措置として50万トン以上の重油を要求する構えだ。また、寧辺施設以外の立ち入りと、未公表の核開発プログラム申告は拒否するとみられる。
北朝鮮代表団の関係者は「次回協議のポイントは、米国が最終的にいかなる妥協案を出すかだ。北朝鮮は、それがのめるならのむというだけだ」と強気の姿勢を強調。さらに「今の北朝鮮は米国の次期政権を視野に入れている。ブッシュ政権と妥協する必要がなく、不利な条件なら受け入れない」と指摘した。
毎日新聞 2007年2月5日 18時59分 (最終更新時間 2月6日 0時19分)
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