<拉致家族>再会待ちわびて 「よど号」妻に逮捕状で | trycomp2のブログ

<拉致家族>再会待ちわびて 「よど号」妻に逮捕状で

 2人の若者が80年に欧州で突然姿を消してから27年を経て、警視庁公安部は13日、日航機「よど号」乗っ取りメンバーの妻2人に対し結婚目的誘拐容疑で逮捕状を取ったが、被害者の松木薫さん(失跡当時26歳)と石岡亨さん(当時22歳)の家族は、捜査に期待を寄せながら再会の日を待ち続けている。【谷本仁美、芳賀竜也】
 「絶対に助けるからね」。熊本県菊陽町に住む松木さんの姉の斉藤文代さん(61)は13日、いつものように弟の写真に語りかけた。この日は松木さんの54回目の誕生日でもあった。
 拉致被害者5人が北朝鮮から祖国の土を踏んだ02年10月。斉藤さんは帰国者リストに薫さんの名前がないと知りながら、羽田空港に向かった。「弟が下りて来ないのは分かっていたんだけど……」。タラップを下りる5人の姿を思い出すと、今も涙があふれる。台所にはテングサを欠かさない。松木さんが帰国した時に好物のところてんを作るためだ。
 一方、石岡さんの兄章さん(52)は「筆まめな弟だった」と振り返る。北海道出身の石岡さんは大学卒業後の80年3月に欧州に留学。近況を知らせる手紙をしばしば送ってきた。頼りがぷっつり途絶えたのは3カ月後。最後の消印はウイーンだった。
 「何か事件に巻き込まれたのだろうか」。家族は外務省に相談した。「外国で行方不明になる日本人は年間2万人。いちいち捜せない」。冷たい答えが返ってきた。
 転機は88年9月。「有本恵子さんと平壌で暮らしている」。8年ぶりの頼りにそうあった。しかし、02年には外務省から「『石岡さんは死亡』と北朝鮮側から説明があった」と告げられた。
 あれから5年。事件の風化が気がかりだ。ようやく逮捕状が出たとはいえ「日本の努力だけでは相当時間がかかる」と章さんは思っている。

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