<取材日記>「自国民保護」日本の執念 | trycomp2のブログ

<取材日記>「自国民保護」日本の執念

いくら想像をしても理解できなかった。海辺から800メートルしか離れていない所ではあるが、往来する車や人がかなり多い。こんな所でどうやって拉致したのだろうか。また非常に多くの人の中で、どうして下校途中の13歳の幼い女子中学生を拉致したのだろうか。

5日午前、訪れた新潟県寄居中学校の前に立った記者は混乱した。横田めぐみさんが北朝鮮工作員に拉致されてから30年。めぐみさんが家に向かった道には住宅街と大学街の間で、住民たちは平穏に往来していた。

もう1つ混乱することがあった。事件発生当時、担当捜査官だった新潟県警察本部の小幡政行外事課長は「これから事件が忘れられていくのではないか」という質問に物静かな口調でこう返事した。

「捜査を担当した多くの同僚・先輩たちが亡くなったり、引退したりしているが、残していった言葉を忘れることができない。彼らはもっぱら『数多くの事件を担当したがめぐみさんが北朝鮮に拉致されたことを我が国に取り戻すことができなかったのがいちばん悔しい』と一様に言った。私も同じだ。拉致された国民をどうしても戻すことが国家の公僕である私に与えられた使命だ。あなたをここに案内したことも、どうであれ事件解決に役に立つと考えたからです」

事件現場から10分ほどの距離にある新潟県庁に行ってみた。めぐみさんを含む新潟で拉致された4人の事件現場が航空写真で分析されている。関連資料はまたどうしてこんなにも多いのか…。それも日本語版だけではなくハングル版、英語版さまざま用意されている。政府が積極的だからいまだに住民の情報提供も絶えないという。同行したイスラエル人特派員は「日本政府が自国民を保護しようとする情熱と粘りに感動した」とし「私に手伝えることがあれば何でも言ってくれ」とその場で日本側関係者に伝えた。

よく韓国では日本が政治的意図で拉致問題にとらわれすぎているという。そのため国際社会から孤立し、6カ国協議でも孤立しているという。もちろん当たっている部分もある。しかし、最小限、新潟の現場で見た彼らの情熱はそんな複雑な計算ではなかった。自国民を保護し、奪われた自国民を取り戻すという、あまりにも基本的な政府の任務をまじめに遂行しているだけだ。米国も数十年が経った韓国戦当時の戦士者の遺体を捜すのに全力を尽くしている。

日本政府が認めた日本人拉致被害者は12人。関連団体と家族たちが主張する韓国人拉致被害者は約500人だ。「韓国はどんな状況ですか」。県庁を出ながらドイツ特派員の投げかけた質問が大きなつかえとなって胸をしめつけた。

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