2児拉致:「母子3人とも」 北朝鮮、欧州で工作員に指示
北海道出身の主婦渡辺秀子さん(失跡当時32歳)の子供2人が北朝鮮に拉致されたとみられる事件で、拉致を主導したとされる貿易会社「ユニバース・トレイディング」(東京都品川区、78年解散)役員の女(59)が73年11月中旬、「母子3人とも北朝鮮に送れ」と本国の指示を受けていたことが分かった。渡辺さんは殺害されたとされ、この指示前後に何らかのトラブルになった可能性が高い。
警視庁と兵庫県警は12日午後、共同捜査本部を設置し、拉致に至る経緯を詳しく調べる。
警察当局に対する同社関係者の証言などによると、女は渡辺さん母子を目黒区のマンションに監禁した際、同社の工作員を欧州に派遣。工作員は北朝鮮の在外拠点で「3人を北朝鮮に連れてくるように」との指示を受けた。その後の具体的な指示については「役員の女に直接伝える」と意向を聞いたという。
また、工作員が欧州に向けて日本を出発したのは73年11月中旬だったため、警察当局は、この時期までに母子が監禁されたとの見方を強めている。渡辺さんは同年12月、「今、大阪にいる」と母親に電話をした後に消息を絶ったことから、これまで監禁の時期は12月ごろとされていた。警察当局は、この電話は監禁発覚を免れようとした工作グループの偽装だった疑いが強いとみている。
毎日新聞 2007年4月12日 15時00分
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