核無能力化、米朝で合意できず 調査団訪問時、認識に差
【ソウル=中村清】十五日まで訪朝した米国、中国、ロシアの核問題専門家らによる政府調査団が北朝鮮側と核施設の「無能力化」について議論した結果、北朝鮮側と米国との間で意見の食い違いが大きく、具体的方法で合意できなかったことが分かった。北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議筋が明らかにした。
調査団は、六カ国協議米次席代表のソン・キム国務省朝鮮部長を団長に九人で構成され、十一日から五日間、訪朝。十二、十三両日に無能力化の対象となる寧辺(ニョンビョン)の五千キロワット黒鉛減速炉と核燃料加工施設、使用済み核燃料再処理施設である「放射化学研究所」の三カ所を視察し、十四日に平壌で北朝鮮側と意見交換した。
協議筋は、米朝間で「無能力化に対する認識の差があった」とし、施設を使用不能にする技術的な手法で一致できなかったという。北朝鮮は先月の非核化作業部会で黒鉛減速炉について「燃料棒の引き出し部分」を無能力化の対象に提案したが、調査団との協議でも限定的な措置を主張した可能性が高い。
調査団による訪朝結果は既に、米首席代表のヒル国務次官補に報告されたほか、米調査団七人が十五日に軍事境界線にある板門店を経由して韓国入りした後、日本と韓国にも説明された。
今月初めにジュネーブで開かれた国交正常化作業部会で米朝は「無能力化の年内完了」で合意。次回の六カ国協議は調査団の報告をもとに、次の段階措置の行程表(ロードマップ)を含む合意文書の採択を目指すが「無能力化の方法をめぐる意見調整には時間がかかる」(協議筋)という。
中日新聞:核無能力化、米朝で合意できず 調査団訪問時、認識に差:北朝鮮問題(CHUNICHI Web)