朝鮮総連 新人事に反発 委員長空席の支部
内部対立が表面化
朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)に何が起こっているのか―。「勝利と団結」を謳った第21回全体大会からわずか4カ月。総連内部で対立が表面化しつつある。7月下旬、実名で内部批判文書が出されたほか、一部の支部では、上部の人事決定に反発し、「委員長空席」状態が続いている。総連関係者によれば、以前にも傘下団体で人事に対する反発はあったが、支部とはいえ、今回のように何カ月も「トップ不在」の状態が続くのは異例だという。一方、総連中央あてに内部批判文書を出した鄭文策氏(元総連神奈川本部委員長)らは5日、改めて総連中央に対する批判文書を発表し、内部対立に追い打ちをかけている。(政治部・崔世一)
9月に新たな批判文書
現在、委員長ポストの空席状態が続いているのは、東京の北支部と文京・千代田支部。2支部とも、総連東京本部が決定した新人事を拒否している。
北支部で人事への反発があったのは、7月の支部大会でのことだった。長年、同支部を引っ張ってきた呂基鳳委員長(現荒川支部委員長)を外したのが原因だったようだ。大会で新人事に異議申し立てをしたのは、李準徳氏(東京商工会副会長)だった。
「支部の実情を全く考えていない人事を受け入れることはできない。委員長なしで、われわれでやっていく」
李氏の発言に多くの参加者が賛同し、結局「委員長空席」のまま今に至っている。
文京・千代田支部は、「適任者がいない」ことを委員長空席の理由にしているが、北支部同様、新人事に対する反発があると見られている。
上部の人事決定に対する反発は、これまでもたびたびあったようだ。だが、今回のように長引くケースはなかったという。
「力でねじ伏せてきた昔と比べ、(傘下団体への)中央や本部の影響力が低下している証拠」と、元総連関係者は指摘する。
そんななか、鄭文策氏らは、7月に続き今月5日に改めて総連中央批判文書を出した。
「総連中央会館の売却実態に対するわれわれの意見」と題された文書は、一般活動家向けに書かれたと思われるもので、7月に文書を出した経緯や総連中央会館の売却問題について疑問を投げかけている。さらに「許宗萬責任副議長を非難する声が同胞の間で多く聞かれる」とし、許責任副議長の辞職を再度促した。
署名者は7月同様、鄭文策(元総連中央監査委員会副委員長)、李範洛(元朝信協会長)、崔益佑(元隆興貿易株式会社社長)、朴応星(朝日経済交流促進会顧問)の4氏にとどまっているが、「彼らの主張に賛同しながらも、実名を出せない状況にある活動家は大勢いるようだ」と、公安調査庁関係者は見ている。
文書を契機に反執行部勢力は勢いをつける可能性はあるが、逆に「反動分子」の名の下、組織から追放されることもあり得る。どちらにしろ、総連中央が受けている打撃は少なくなさそうだ。
統一日報*政治