元小結旭鷲山ちょんまげ訪朝 建国以来初めて関取姿で平壌歩いた | trycomp2のブログ

元小結旭鷲山ちょんまげ訪朝 建国以来初めて関取姿で平壌歩いた

 大相撲元小結・旭鷲山のダヴァー・バトバヤルさん(33)が19日、日朝友好大使になることを誓った。昨年九州場所で引退した元祖モンゴル関取は、今月6日に北朝鮮に初渡航していたことを明かし、スポーツ報知に特別リポート。ビザなしで日本と北朝鮮を往来できる特権を生かし、6月の断髪式後は、モンゴルの政治家として、日朝の国交正常化実現に一役買う決意を固めた。

 元旭鷲山のバトバヤルさんは今月5日に北京から鉄道で26時間かけて、同6日の夜に平壌入りした。「夜は真っ暗で、電力が足りないのはすぐに分かった。街には信号がないから、女性警察官が(手旗信号で)交通整理が大変そうだった」というのが第一印象だった。

 翌日、関取用の着物を着て市内にそびえる金日成像に献花した。「日本人ですか」と市民が珍しそうに集まってきたという。ちょんまげを結った“関取”が北朝鮮を訪れるのは、1948年の建国以来初めてのこと。戦前は大相撲の朝鮮巡業があったが、戦後は韓国公演のみ。日本相撲協会では、国交のない北朝鮮との接点はゼロ。

 バトバヤルさんは、日本に帰化していないため、昨年11月に引退後、年寄(親方)を襲名することなく、相撲協会を退職した。だが、6月2日に予定される引退相撲(断髪式)までは、まげを結っている。この時差から“関取イン北朝鮮”が実現した。実質3日間の滞在では、在北朝鮮モンゴル大使のロムブさんの案内で、オリンピック委員会とシルム(朝鮮相撲)協会を表敬訪問。金正日総書記との対面はなかった。

 「日本では怖い国と思われているし、行く前は『殺されるぞ』と言われたけど、市民は僕の朝鮮語を褒めてくれた。平壌しか見ていないから、(飢餓で)死にそうな人は見なかったけど、平壌の人も質素な生活をしていて、これで幸せだと思っているのか、それでいいのかな。自分はずいぶんぜいたくな生活をしているな、と思った」

 ビザなしで北朝鮮に入国できるモンゴル人にして、日本に永住権を持つ旭鷲山は、日朝大使にうってつけ。モンゴル語、日本語だけでなくロシア語、韓国(朝鮮)語を習得しており、北朝鮮でも通訳なしで、市民と対話した。

 小泉前首相が中立国のモンゴルを通じて日朝問題を解決しようとした情報も聞いており、その政策を引き継ぎたい。「拉致、拉致と責めるばかりではなかなか難しい。何とかいい方法を探っていきたい」

 早稲田大学人間科学部の通信教育課程3年で、日本の外交を研究しており、6か国協議と安倍晋三首相の立場は理解した上での決意。バトバヤルさんは将来のモンゴル大統領を夢見て、来年の国会議員選に出馬する意向だ。

 ◆ 旭鷲山 昇(きょくしゅうざん・のぼる)本名ダヴァー・バトバヤル。1973年3月8日、モンゴル・ウランバートル生まれ。33歳。92年春場所、大島部屋から初土俵。95年春場所で十両に昇進し関取に。96年秋場所、新入幕。97年春場所、三役に昇進。いずれもモンゴル人第1号。昨年九州場所で引退。殊勲賞1回、敢闘賞2回、技能賞2回受賞。平幕連続58場所在位は史上1位。最高位・小結。180センチ、141キロ。妻と1男1女。母国では日本式相撲協会理事長、新聞社、テレビ局オーナー。

 ◆騒動続いたが6月に断髪式

 旭鷲山は昨年九州場所2日目に引退してからトラブル続きだった。

 東京・両国の大島部屋にトラックが突っ込むなど、悪質な嫌がらせが発生。元暴力団員とみられる人物との金銭トラブルも週刊誌で報じられた。

 暴力団との交際について、警視庁本所署に事情聴取を受ける騒ぎに発展したが、本人は身の潔白を主張。日本相撲協会は、理事で師匠の大島親方(元大関・旭国)に一任し、処分には発展せず。

 協会からは6月2日に両国国技館で引退相撲(断髪式)を行うことを認められた。モンゴル大使館からスポーツ功労賞、ウランバートル市議会議長から名誉市民の称号が贈られた。

Yahoo!ニュース - スポーツ報知 - 元小結旭鷲山ちょんまげ訪朝 建国以来初めて関取姿で平壌歩いた