南北融和シンボル「開城工業団地」 米、FTA対象拒む | trycomp2のブログ

南北融和シンボル「開城工業団地」 米、FTA対象拒む

 【ワシントン=古森義久】米国と韓国が自由貿易協定(FTA)の締結交渉を開始したが、交渉の冒頭で北朝鮮領内に韓国が開発した「開城工業団地」を同協定の対象に含むことに米国が断固として反対していることが13日、明らかとなった。韓国側は南北経済協力の象徴とする同工業団地を対象に含むことに強い意向を表明しており、同交渉は早くも難航が予想されることとなった。

 米国のブッシュ政権は東アジアでの自由貿易協定の最初の相手として韓国を選び、盧武鉉政権もこれに応じて、6月上旬に米韓交渉が始まった。

 韓国側は当初から北朝鮮との軍事境界線の北10キロほどの地域に、韓国側が出資して設置された南北経済特別区「開城工業団地」を米国との自由貿易協定に含み、同団地からの製品は韓国製品と同様、特恵関税の対象にすることを強く求めた。

 しかし米国政府関係者によると、米側も交渉の冒頭から「北朝鮮と一体の形の経済地区を米韓協定に含むことはできない」という主張を明確に打ち出した。米側の反対の理由には(1)議会が盧政権の対北朝鮮の融和策に批判を強めており、その融和のシンボルの「開城工業団地」に米国政府が特恵待遇を与えることには広範な反対がある(2)米側の人権擁護団体がいっせいに北朝鮮政府の人権弾圧への抗議を強めており、「開城」の自由貿易協定への包含はその弾圧の容認とも受け取られる(3)「開城」で働く北朝鮮の労働者数百人の賃金が安く設定され、しかも韓国側が実際に払う賃金のほとんどは、北の「首領様」の手中に入るとみられる-ことなどがあげられるという。

 米国側のこうした態度の背景には盧政権の北朝鮮に対するソフトな融和政策への積年の反対も機能しているという。
Sankei Web 産経朝刊 南北融和シンボル「開城工業団地」 米、FTA対象拒む(06/14 05:00)