家族会「奪還あきらめない」 安倍首相辞任で不安も | trycomp2のブログ

家族会「奪還あきらめない」 安倍首相辞任で不安も

 北朝鮮の金正日総書記が日本人拉致を認めた日朝会談から、十七日で五年。拉致被害者家族会は十六日、東京都内で緊急集会を開き「五年で五人の拉致被害者しか取り戻せていない」と怒りの声を上げた。警察は拉致の容疑者を国際手配しているが、解決の見通しは立っていない。拉致問題解決を最重点課題に掲げた、頼みの安倍晋三首相も突然、辞任を表明。不安を隠せない家族らは「政府は経済制裁と毅然(きぜん)とした外交で、すべての拉致被害者の救出を」と訴えた。

 集会では、まだ帰国が実現していない拉致被害者の家族が五年間の思いを語った。

 田口八重子さん=失跡当時(22)=の兄で、副代表の飯塚繁雄さん(69)は「家族が拉致されてから三十年。私たちは年を取り疲れているが、あきらめずに『北』へ怒りのメッセージを出していきたい」と訴えた。

 増元るみ子さん=同(24)=の姉平野フミ子さん(57)は「(安倍)首相の辞任表明はショックだったが、また一から国民の皆さんに訴えていきたい」と涙ながらに語った。

 市川修一さん=同(23)=の兄健一さん(62)は「次の首相もこの問題と全力で闘ってほしい」と話した。

 集会後の記者会見で、横田めぐみさん=同(13)=の母早紀江さん(71)は「外務省の人はわが子がこういうことになったらどう行動するかを思いながら、交渉のチャンスを大事にしてほしい」と要望。

 増元照明・家族会事務局長(51)は「韓国が北朝鮮へ取った融和政策で韓国人の拉致被害者が帰ってきたのか。次期首相はそれを考えてほしい」と強い口調で語った。

 この日、集会に参加しなかった福井県小浜市の拉致被害者・地村保志さん(52)の父保さん(80)は自宅で「拉致問題はなかなか進展しない。情けないと思う」といらだちを見せた。

 自民党総裁選は福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長の一騎打ちとなったが「やはりトップが直接行って話をしないことには全面解決しない。どちらになっても次の首相には小泉さんのように思い切った外交を展開してほしい」と、早期の訪朝と金正日総書記とのトップ会談を求めた。



中日新聞:家族会「奪還あきらめない」 安倍首相辞任で不安も:北朝鮮問題(CHUNICHI Web)