小沢氏、直言を封印 対中パイプ誇示に終始 | trycomp2のブログ

小沢氏、直言を封印 対中パイプ誇示に終始

 民主党の小沢一郎代表は8日、中国訪問を終え、帰国した。中国では、胡錦濤国家主席との会談で中国首脳部とのパイプの太さをアピールした。ただ、胡氏との会談では、日中両国間の懸案について突っ込んだ議論はなかった。党首力が問われる次期衆院選に向け、小沢氏は“中国の耳の痛いこともはっきり言える政治家”との印象を国民に示す絶好の機会を逃した形だ。

 胡氏は7日、北京市内の人民大会堂ホールで、小沢氏率いる訪中団の一般メンバーとの握手や記念撮影に応じた。小沢氏が「私との会談なんていいから、みんなにサービスを」と要請した結果の“厚遇”だ。小沢氏は会談で胡氏に「本当に感謝したい。参加者はもちろん日本国民全体が感動、感銘を受けたのではないか」と最大級の謝意を伝えている。

 その一方で、会談では台湾問題や東シナ海のガス田開発問題、北朝鮮問題といった懸案で火花が散ることはなかった。

 会談後の記者会見で小沢氏は「そういう問題は明日の交流協議機構でやる。ボクは議論しに来たんじゃないですから。主席との会談は。私は大局的な観点で話をした」と説明。具体的な課題は民主党と中国共産党の「交流協議機構」の会合で、同行議員が論議するとの認識を示した。

 だが、小沢氏は訪中前の4日、「中国にも米国にも、もみ手をして笑っているのでは軽蔑(けいべつ)される一方だ。きちんと言うべきことを言わないといけない」と外交観を語っている。

 それだけに、党内には「中国まで出かけて友好関係を確認するだけでは、小沢氏のタフ・ネゴシエーター(交渉者)のイメージが損なわれる」(訪中団不参加の中堅)との声もある。

 小沢氏は、以前から日米交流事業も推進しているが、党内には「日米同盟が外交の基軸なのに、党の米国との交流が少ない」(若手)と不満の声がある。中国との密接ぶりを誇示した党訪中団だっただけに、なおさら、同党の対米外交の充実も求められそうだ。(中国・西安 斉藤太郎)

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