日朝対話実現微妙に 拉致重視の日本批判
【北京=吉田昌平】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議で、日本と北朝鮮の2国間協議の実現が微妙な情勢になってきた。
北朝鮮は8、9両日で、日本以外の4カ国と2国間協議を行った。しかし、日本とは8日夜のレセプションで首席代表同士が会話を交わしただけで、実質協議の見通しは立っていない。昨年末の協議と同様、北朝鮮が日本以外の4カ国とだけ協議に応じるという“日本外し”の様相を呈してきた。
さらに、北朝鮮の国営中央通信は9日、日本人拉致問題を重視する日本に対し「6カ国協議を故意に妨害しようとしている」と批判。外務省内には、北朝鮮が「最近は日本を批判しない」(幹部)ことから、今回は対話への期待感もあったが、日本を「協議参加の資格もない」と名指しした同通信の報道を見る限り歩み寄りの姿勢は見えない。
実際、拉致問題の進展に関しては、米国が北朝鮮との協議で「日朝関係を進展させることが北朝鮮にも利益になる」と援護射撃をした程度だ。
日本首席代表の佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は10日夜、日朝関係に関する作業部会の設置について「大きな争点になっていると思わない」と記者団に述べたが、これは協議が核放棄に関する見返り措置に集中しているため。裏返せば、拉致問題の影が限りなく薄くなっていることにほかならない。
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