船名は不審船と同一 中古船不正輸出、海運会社長聴取へ | trycomp2のブログ
宮城県多賀城市の海運会社社長(64)が中古漁船を無承認で韓国に輸出した疑いが強まり、海上保安庁は28日にも、外国為替法違反(無承認輸出)などの疑いでこの社長を取り調べる。不正輸出された漁船の船名や漁船登録番号は、99年に能登半島沖に現れた北朝鮮の不審船に使われていた。日本の漁船名や漁船登録番号がなぜ不審船に使われたのか、調べを進めるとみられる。
調べでは、社長は05年7月、中古漁船の第2大和丸(約75トン)の売買価格が数百万円だったにもかかわらず、90万円と税関に申告し、経済産業省の承認を受けずに韓国に輸出した疑い。
漁船を輸出するには経産省の承認が必要で、日本側と漁場が重なる韓国やロシア向けは厳しく制限されている。ただし、売買価格が100万円以下だと税関への申告だけで輸出できる。
第2大和丸は兵庫県豊岡市の所有者から同県香美町の漁具会社役員(74)を通じて社長が350万円で購入。05年7月に北九州市の門司港を出港し、韓国・釜山港で韓国の船舶ブローカーに引き渡された。このブローカーからは社長に300万円が払われたほか、同時期に韓国人女性から300万円が振り込まれた。
99年3月に能登半島沖に不審船2隻が現れた事件では、自衛隊が初の海上警備行動をとった。不審船は護衛艦の警告射撃なども振り切って北朝鮮の港に入った。日本側は「北朝鮮の工作船で、情報収集活動や工作員の回収などを目的としていた可能性がある」として抗議したが、北朝鮮政府は否定した。
不審船は日本漁船を擬装。2隻のうちの1隻は第2大和丸と船体に書かれ、漁船登録番号は「HG2―2883」となっていた。
第2大和丸は実際に存在し、登録番号も不審船が使ったのと同じ「HG2―2883」。本物は76年に進水した75トンの底引き網漁船で、99年当時は兵庫県の漁協に所属して操業していた。登録は05年6月に抹消され、社長は同年7月にこの船を不正輸出した疑いが持たれている。
この社長は00年8月に中古漁船をインドネシア向けと偽り、韓国経由で北朝鮮に不正輸出したとして01年6月に警視庁公安部などに逮捕され、懲役2年6カ月執行猶予4年の有罪判決を受けている。漁船の売買価格は相場よりはるかに高額だったといい、公安部などは漁船として使うには不自然で、工作船に改造された疑いがあるとみていた。
「日本の船は性能がよく、北朝鮮で新造船を買うより安い。全地球測位システム(GPS)などの備品も魅力だ」と捜査関係者は話す。
社長は朝日新聞の取材に「船は90万円で売った」と容疑を否定し、「船名が(不審船と)同じだったのは後で知った。(買い主の)韓国の業者からは港で作業船に使うと注文を受けた。北朝鮮とは人脈も全くない」と説明。韓国の業者は「船は転売した。韓国で運搬船として使われている」と話している。
船名は不審船と同一 中古船不正輸出、海運会社長聴取へ (朝日新聞) - goo ニュース
