テキトー発言で東京新聞に皮肉を書かれた山崎拓氏 | trycomp2のブログ
自民党の山崎拓前副総裁が、小泉純一郎前首相が3度目の訪朝に意欲を示したと発言したことが、一部で波紋を広げました。ここであえて「一部」と書いたのは、山崎氏のやり方を知る政治家や記者は、「どうせ山崎氏の言うことだから…」と初めから割り引いていて、あまり信じていなかったからです。
案の定、山崎氏は7日の派閥総会で、要は小泉氏は聞き役で、訪朝を勧める山崎氏の言葉に、耳を傾けていただけであることが判明しました。山崎氏は、小泉氏が「『可能ならば』と答えた」とも話しているようですが、私はこれも怪しいものだと思います。
実は山崎氏は、自分自身でもよく「ワシの話は『クリエイティブ・ブリーフィング』やから」と語り、自分の言葉には推測や願望、創作が混じっていることを認めているのです。始末にわるい人であります。
小泉氏が首相で山崎氏が幹事長だった時代、両氏と公明党の冬柴鉄三幹事長(当時)、保守党の二階俊博幹事長(同)の計4人が夜、酒を酌み交わすということがたびたびありました。それで、われわれ記者は、出てきた山崎氏らに首相との会話内容を聞くのですが、これがまたどこまで信じていいのやら。
あるとき、山崎氏が「4人の間で、国立追悼施設建設の必要で一致した」と言い出したから大変です。ある気の合う政治家と楽しい気分で一杯やっていた私は職場に戻り、とりあえず山崎氏の発言が真実であることを前提に記事を書き始めたのですが…。
同僚の夜回りなどでは、冬柴氏も二階氏も「4人が一致とまでは…」「総理は何も言っていなかった」などとはっきりしません。で、翌日、記者団から質問を受けた小泉氏は「一致なんかしてません」。あー、また山崎氏のうわごとに引っかかったかと悔しいやらほっとするやら。
だから、今回の小泉訪朝発言も、私は「どうせ、最近存在感を示せずにいる山崎氏が、久しぶりに注目を集めようと打ち上げたのだろう」と思っていたのです。もちろん、小泉氏に訪朝の意欲があっても不思議ではありませんし、可能性を全否定したわけではありませんが。
で、今朝の東京新聞です。2面に「山崎氏〝訂正〟『自分が言った』」という見出しのベタ記事が載っていました。これが短いながら、実情をよく表した秀逸な記事でした。弊紙を含め、他紙はここまで突っ込んで書いていません。
《…小泉氏は7日、国会内で記者団の「(山崎氏の発言を)黙って聞いていただけか」との質問にうなずき、山崎氏の〝一人芝居〟だったことを認めた。
山崎氏については、党幹事長を務めていたころも、当時の小泉首相の発言として紹介した内容を後日、小泉氏が否定する例がたびたびあった。》
私だけでなく、山崎氏に苦々しい思いを抱いていた記者は、たくさんいるということでしょうね。いい加減、こういう思惑発言で他人を振り回すのはやめてほしいところです。また、念のため、7日の派閥総会での山崎氏の発言を紹介します。
《きのう小泉前総理と会食をし、いろいろと思い出話、今後の国政運営のあり方などについて意見を交わしました。これは一部報道され、物議をちょっとかもしているところですので、その内容をかいつまんで申し上げるが、北朝鮮問題について私は持論を申し上げた次第だ。私の持論はきょうのセミナーで配布する資料をご一読願えれば、そのとき私が小泉総理にどういう趣旨の話をしたかということはお分かりいただけるものと信じている。
きのうの要点はピョンヤン宣言。現在はこれが事実上死文化している状況にありますんで、「小泉前総理がこのままピョンヤン宣言が死文化した状態の中で放置していいのか」という点を私が問題として指摘をいたしました。小泉総理としましては「自ら結んだ宣言でございますから、これを生き返らせることができればたいへん結構だ」という考え方を言われました。
そのためには「今の対話と圧力というアプローチの中でもっぱら圧力先行型になっておるが、ここは日本としても米朝対話を促進するだけでなくて自らも対話を行うということが必要ではないか」ということを私が申しまして、小泉前総理も「対話と圧力のバランスはあくまで取っていかなくてはならない」と申されたわけでございます。
そういう対話の一環として、今北朝鮮とのパイプが途絶えたような状態になっているが、ほとんど今の政府与党内でパイプがない状況だ。これは中国、外国の人にも私がしばしば指摘されるところであり、日本もパイプを持って北朝鮮の核開発を阻止する努力を日本もやってほしいという話をしばしば私は受けているところだ。
そういうことも小泉総理に申しまして、「もしピョンヤン宣言を蘇生させる、生き返らせる条件が整ったときには、三度目の訪朝をされたらどうか。そして金正日国防委員長との間でピョンヤン宣言・・。そういうピョンヤン宣言ラインの戻れる状況が整備されれば、3度目の訪朝をさせれてあなたの手で日朝関係を打開し、かつ朝鮮半島の非核化を実現するという努力を一肌脱がれたらどうか」ということを私からいったわけだ。
これは小泉総理は傾聴されたと私は思っております。以上がきのうのわれわれの対話の内容でございますので、いろいろと報道されておりますけども、正確なところは今申し上げたわけでございます。今後の展開は6者協議との関係もあるし、どういった展開になっていくかちょっと私もわからないが、平沢さんはじめ皆さんとよく相談してわれわれとしてどういう役割分担があるかよく相談してまいりたい。》
本当は山崎氏の北朝鮮に対するスタンスについもいろいろと言いたいところですが、本日はそれはやめておきます。でもねぇ、最初から上のような話だったと言えば、それで済むことだったのに。
まあ、いまさらこの人に何を言っても無駄だろうな、とも思います。あとは有権者の賢明な判断を待つだけです。
テキトー発言で東京新聞に皮肉を書かれた山崎拓氏-国を憂い、われとわが身を甘やかすの記:イザ!
