[『北』人権法]「拉致を許さない決意を明示した」 | trycomp2のブログ

[『北』人権法]「拉致を許さない決意を明示した」

 [『北』人権法]「拉致を許さない決意を明示した」

 国家犯罪である拉致を許さない、という日本の国論、世論に揺るぎがないことを北朝鮮に明確に示したのではないか。

 いわゆる北朝鮮人権法が成立した。政府が拉致被害者の帰国実現に最大限努力すること、事態に改善がない場合、政府が経済制裁措置を取ることなどを明記している。制裁条項は、国内での制裁発動の法的根拠となる。

 「北」人権法は与党と民主党がそれぞれ法案を提出していた。会期末目前で修正合意し、成立にこぎつけた。

 合意が出来ず、法案の成立が先送りされていたら、北朝鮮に、日本国内は一枚岩ではなく、付け入るスキがあると、誤解させる恐れがあった。

 小沢民主党は対決路線を打ち出している。だが、さすがに、「北」人権法で“対決”して、北朝鮮を利することは出来ないと判断したのだろう。

 修正合意によって、法律の内容も強化された。与党案には、脱北者の支援に関する規定はなかった。民主党案には、制裁措置の条項はなかった。成立した法律には、これらすべてが盛り込まれた。

 もちろん、「北」人権法が出来たからといって、直ちに実効があがるわけではない。拉致問題を解決するためには、やはり北朝鮮に対する国際的な包囲網を強化しなければならない。

 日本が単独で制裁を発動しても、効果には限界がある。「北」人権法が、国際的な連携強化を求め、政府の制裁発動に当たって、拉致問題に対する「国際的動向を総合的に勘案する」としているのも、そのためだ。

 日本は7月の主要国首脳会議(サミット)で拉致問題を議題として取り上げるよう参加各国に求めている。6月末の日米首脳会談では、改めて拉致問題での協力を確認する見通しだ。

 北朝鮮が先の外務省談話で、「拉致問題の国際化の策動」で「日朝関係を史上最悪の局面に追い込んでいる」と非難したのも、こうした動きを警戒しているからだろう。

 北朝鮮は、横田めぐみさんの夫とされる韓国人の拉致被害者・金英男さんに、母親の崔桂月さんが面会することを認めた。韓国世論を軟化させ、日韓分断を図る狙いがうかがえる。

 韓国の盧武鉉政権は、拉致問題の解決に積極的ではない。北朝鮮を刺激し、北朝鮮に対する融和政策の障害になることを避けたいからだ。

 だが、日韓の協力は、国際連携の中で最も重要な部分だ。北朝鮮の策謀に乗ることのないよう、日韓の連携強化を粘り強く働きかけていく必要がある。
(2006年6月17日1時32分 読売新聞)
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6月17日付・読売社説(1) : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)