北はスパイ・工作員の帰国に熱心 韓国の拉致家族会会長「うらやましい」 | trycomp2のブログ
【ソウル=黒田勝弘】北朝鮮に父親を拉致されたままになっている韓国の「拉北者家族協議会」の会長、崔祐英さん(35)が北朝鮮の金正日総書記に送還を訴える公開書簡を発表、その中で「北朝鮮がうらやましい」と述べ話題になっている。
これは北朝鮮が韓国で捕まったスパイや工作員など“自国民”の送還・帰国を韓国政府に執拗に要求しその目標を達成しているのに対し、韓国政府は北に拉致された自国民の送還・帰国には不熱心で冷淡なことを皮肉ったものだ。「北を刺激してはいけない」として対北融和策一辺倒を続ける韓国政府に対する痛烈な批判になっており、世論の共感を呼んでいる。
崔祐英さんは一九八七年、北朝鮮に拉致された韓国漁船の乗組員の娘で、拉致韓国人の帰国運動を続け、日本人拉致家族とも連帯を進めていることで知られる。父は脱北者情報などから政治犯収容所に送られていると伝えられる。
金正日総書記への公開書簡は十九日付の韓国の夕刊紙、文化日報に意見広告のかたちで掲載された。父の還暦を機に思い立ったという。
書簡は韓国政府が最近、韓国居住の北朝鮮の元スパイや工作員などを北朝鮮の要求に従って新たに送還する方針を明らかにしたことに触れながら、「(スパイや工作員など)非転向長期囚の送還のため粘り強く努力し、南(韓国)の人権団体とも連帯し、さらに自国民保護を南北会談の最優先課題にするという金正日国防委員長を見て、自分も北の人間だったなら父を連れてこられたのに、とうらやましい思いを禁じえません」としている。
書簡はまた、金正日総書記が父・金日成のために今なお膨大な記念事業を進めている「親孝行」ぶりを指摘し、「同じように子として父を思う私の心情は理解していただけるものと信じます」と述べている。
韓国政府によると、拉致韓国人の数は現在、四百八十五人。北朝鮮側は「拉致者はいない」との立場で送還はおろか生死など消息確認も拒否している。しかし韓国政府は北朝鮮の元スパイや工作員などについては「人道問題」と称してこれまで“見返り”無しに二回送還し、帰国した彼らは北朝鮮で“共産主義英雄”として大々的にたたえられている。
(10/22)
産経Web | SPECIAL 北朝鮮問題
