「拉致邦人いない」波紋…「信憑性なし」も解決へ暗雲 | trycomp2のブログ

「拉致邦人いない」波紋…「信憑性なし」も解決へ暗雲

 南北首脳会談で、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に「日本人拉致被害者はもういない」と発言したとされる問題が波紋を広げている。訪朝に同行した韓国の文正仁(ムン・ジョンイン)延世大教授が明らかにしたものが、事実なら拉致問題に対する最後通牒となり、北外交の切り札を失うことにもなる。将軍さまの言葉はどこまで信憑性があるのか。

 北に詳しい重村智計早大教授は「信憑性はない」と言い切る。

 「一介の教授で肩書きもなく首脳会談に同席もしていない人の発言。韓国政府を代表しているわけでもなく、金総書記の発言であるか誰も確認していない。あとで問題になったとき、あいつが言っただけだと南北のどちらも言えるようにしている」と話す。

 その理由として、「早く(日朝の)国交を正常化させようという南北の作戦のひとつ。裏にいろんな政治的な意図があり、日本のマスコミに報道させて拉致被害者はもういないんだと日本国民にあきらめさせ、正常化させようとしているのではないか。額面通り受け取るべきではない」

 家族会の増元照明事務局長も「北は一貫して『拉致問題は解決済み』との姿勢を崩しておらず、今回の発言に特別な驚きはない。この時期の発言については、6カ国協議の中で日本を孤立させようとする戦略性が見える。日本政府は、断固とした強いメッセージを直ちに発信する必要がある」と話している。

 一方、コリア・レポートの辺真一編集長は「これが事実なら、本当に厳しい発言。金総書記のいうことは絶対的で法律よりも重いと受け止められており、金正日自らダメを押したことになる。(解決を公約した)福田政権をもってしても、金正日政権下では拉致問題の解決は絶望的だろう」とみている。さらに、「問題はなぜこんな大事な問題を第三者に依頼したのか。これで打開の道も絶たれた」と政府の姿勢に疑問符をつけた。

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