テロ支援国家 拉致条件でない
アメリカ政府は、北朝鮮をテロ支援国家に指定していることについて、日本の拉致問題が重要な要素であることを確認する一方、法的には、拉致問題の解決が必ずしも指定解除の条件ではないとする見解を日本側に伝えていたことが明らかになりました。
ことし2月の6か国協議の合意で、アメリカは北朝鮮をテロ支援国家の指定から解除する作業を始めるとしており、この問題は、先月行われた日米の首脳会談や外相会談でも取り上げられました。日米の複数の政府当局者によりますと、この中で、ライス国務長官は北朝鮮をテロ支援国家に指定していることについて、「拉致問題は政治的に大きな問題だ」として、重要な要素であることを確認しました。ただ、その一方で、ライス長官は「国内法に照らせば、テロ支援国家の指定は、基本的にはアメリカに対するテロを念頭に置いたもので、日本の拉致問題の解決は指定を解除する条件になっていない」などとして、拉致問題が解決しない場合にも、指定を解除することは法的にはありうるという考えを示唆しました。これについて、日米の政府当局者は「アメリカが日本の拉致問題を軽視することはない」と説明していますが、日米の外交筋からは、ライス長官の一連の発言は、北朝鮮との融和路線にかじを切るアメリカと、拉致問題の解決が欠かせないとする日本の微妙な温度差をうかがわせるものだとする指摘も出ています。
NHKニュース