横田夫妻ら松代高校訪問 署名活動の野球部員に感謝 | trycomp2のブログ

横田夫妻ら松代高校訪問 署名活動の野球部員に感謝

 拉致被害者の横田めぐみさん=拉致当時(一三)=の夫とされる韓国人、金英男(キム・ヨンナム)さん=同(一六)=の問題が関心を広げる中、めぐみさんの父、滋さん(七三)と母の早紀江さん(七〇)、拉致被害者家族会の増元照明事務局長(五〇)が十五日、千曲市で開かれた拉致問題講演会に参加、約千四百人の来場者に問題解決への協力を訴えた。また、前日には長野市の県立松代高校を訪れ、拉致被害者救出のための署名活動を続けている野球部員たちに感謝の言葉を述べた。

 横田さん夫妻と増元事務局長は十四日夕、グラウンドに勢ぞろいした松代高野球部員三十人に、「みなさんの署名に感謝します。十万人を目標に始まった署名が累計で五百万人となり、官邸に届けて救出を要請しています」と報告。早紀江さんは「拉致被害者は人生を狂わされ助けを求めています。(めぐみさんが)元気でいると信じています」と心境を語った。

 部長の三年生、石井力平さんは、新たに集めた四百人分の署名を手渡した。また、四月から顧問に就任した元同校教諭、高久静應さんが、「めぐみさんの一日も早い救出を心より祈っています」と書いた真新しい硬球を横田夫妻に贈り、活動を励ました。

 野球部員が署名活動を始めたのは、「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための救う会」の塚田俊明・長野代表が、長女の理恵さんがマネージャをしていた同野球部のコーチを引き受けていた時に、「富山県では高校の野球部員が北朝鮮に拉致されている」と話したのがきっかけだった。

 白球を追って夢の甲子園を目指す仲間が、拉致されていることを知った部員たちが、「同じ球児として何か役立ちたい」と取り組みを開始し、今年で五年目を迎える。部員たちの父兄も協力を快諾し、公式戦ではブルーリボンを胸に付けて応援するようになった。

 ブルーリボンは、家族会や救う会が「拉致被害者を一刻も早く帰国させたい」という願いを込め付けるようになったもので、日本と朝鮮半島を隔てる日本海の青、どこでも見ることのできる空の青を意味しており、問題解決を目指す運動のシンボルとなっている。

 富山県で拉致被害者とされているのは、朝日町にある県立泊高三年生で、野球部主将だった水島慎一さん=当時(一八)。昭和四十二年二月、自宅近くの宮崎海岸に「バットの素振りをしてくる」と言って出かけたまま、行方不明になった。海岸にはバットと、はいていたゲタが並べて置いてあったという。

 地元警察や漁業協同組合関係者が周辺をくまなく捜索したが、何の手がかりも得られなかった。水島さんは水産会社に就職が決まっており、文通相手の女性にあてた手紙にも家出、自殺をうかがわせる文面は一切なかったという。
Sankei Web 地方版 || 長野