朝鮮日報社説:脱北者には一言の配慮も惜しむ政府の対北朝鮮政策 | trycomp2のブログ

朝鮮日報社説:脱北者には一言の配慮も惜しむ政府の対北朝鮮政策

 中国が今年8月29日、山東省煙台市の韓国国際学校に駆け込んで韓国行きを要求 した脱北者7人を、1か月後の9月29日、北朝鮮に強制送還していたことがわかった 。また、先月12日、天津の韓国国際学校に駆け込んで追い出された9人の行方もわ かっていない。
 脱北者たちは、韓国学校に駆け込む前に撮った映像に、「私たちは脱北者です。 自由を求め、生き残るために韓国に行きたいと思います。韓国政府と盧武鉉(ノ・ ムヒョン)大統領が救いの手を差し伸べてくれることを期待しています。どうか助 けてください」という切実なメッセージを残していた。
 中国は昨年11月、脱北者62人を逮捕して北朝鮮に集団送還した。中国当局が11日 には、青島の韓国学校に駆け込んだ脱北者8人の身柄を、韓国総領事館に引き渡し ている。中国側の脱北者処理方針は、このように支離滅裂で、見当がつかないのが 現状だ。
 中国政府は、今回煙台市で韓国行きを要求した脱北者たちを北朝鮮に送還した理 由について、「脱北者たちによる国際学校への駆け込みが増えすぎ、社会秩序を害 するため」と説明した。しかし、このような中国側の説明は理解に苦しむ。
 まず、2004年からこれまでに韓国行きを希望する100人余りの脱北者が、およそ1 0回に渡って中国内の国際学校に駆け込んでいるが、中国がこれを門前払いしたこ とはなかった。
 また、ここ1か月間に韓国政府はおよそ10回も脱北者たちの引き渡しを中国側に 要求していたが、この要請を受け入れる形なら、脱北者が中国政府の負担になるこ とも少なかったはずだからだ。
 結局、脱北者にとっては生死のかかった問題が、ただ運に委ねられている状態だ 。韓国政府と中国の間で、脱北者処理に関する両国共通の合意が行なわれていない ためだ。
 にもかかわらず、中国を訪問した現政権の高位層の要人のうち一人でも、中国政 府の高官と脱北者に関して話し合ったという消息は伝わってこない。先月、中国を 訪問したヨルリン・ウリ党の文喜相(ムン・ヒサン)議長や、それに先立って昨年1 2月、大統領の特使として中国を訪問した鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官 も、大仰なテーマは関心を持って取り上げながらも、脱北者の苦しい現状について はまったく触れていない。
 体制を宣伝するための北朝鮮の大規模な群衆集会には、一人でも多くの南側の出 席者を送り込もうと熱心な現政権が、脱北者には一言の配慮の言葉も出し惜しみす る様に、隠そうとして隠せない対北朝鮮政策の現状がよく現れている。
朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)