日本、拉致を際立たせず打開模索 外務省の独走懸念 | trycomp2のブログ

日本、拉致を際立たせず打開模索 外務省の独走懸念

【北京=笠原健】北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議で、日本政府は対北朝鮮関係打開に向けた動きを鮮明にしている。佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長は同協議の基調演説で、「北朝鮮に懸案の具体的進展を図るべく積極的な対応を行うよう期待する」と述べたが、拉致問題を際だたせることはしなかった。

 伏線は、八日夜に開かれた佐々江局長と金桂寛外務次官との日朝首席代表による夕食会にあった。日本政府は北朝鮮の政府高官を日本大使公邸に招くという「異例の厚遇措置」(交渉筋)に打って出て、北朝鮮側も招きに応じたからだ。二時間半にわたった夕食会で金次官は、「日本の提案は、今後を考えるうえで非常に重要だ。お互いよく考えようではないか」と柔軟な姿勢をみせた。

 日本側がさきの政府間対話で(1)拉致事件(2)核・ミサイル開発などの安全保障問題(3)過去の清算などを含む国交正常化-の三テーマについて同時並行的に協議していく考えを表明したことを北朝鮮側が「歓迎」したともいえる。

 しかし、「同時並行方式」は、拉致問題の解決が形だけで終わり、過去の清算や経済協力など国交正常化の協議が先行する可能性が強い。安倍晋三官房長官は「拉致問題解決先行」を強調しており、外務省の“独走”を懸念する声も出ている。(11/10)
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