朝鮮族自治州で「脱北者狩り」?-中国 | trycomp2のブログ

北との国境沿いに警報システム導入
多数の脱北者が潜伏しているとされる北朝鮮国境沿いの中国朝鮮族自治州などで、今月から警報システムが導入された。朝鮮族は逃げてきた北朝鮮住民を同じ民族として受け入れ、助けるケースが多いが、同自治州を実質的に支配する漢族が中国政府の意向を受けて行う“脱北者狩り”の一端とみられる。そのあおりを受けてか、最近の脱北者は朝鮮族自治州を経ずに日本海などを経由してくるケースも目立っている。
(ソウル・上田勇実)
日本海に逃亡経路移動か
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韓国通信社・連合ニュースが朝鮮族ネットメディアである「OKメディア」の報道としてこのほど伝えたところによると、北朝鮮との国境沿いにある中国の延辺朝鮮族自治州や吉林省は今月から、市、県政府、公安(国境沿い)とともに北朝鮮と隣接する和龍、龍井、図們、琿春の四都市にある約二千三百世帯に向こう五カ月間にわたり警報システムを導入した。この警報システムは、緊急事態が発生した際、派出所に通報が行き、警察当局が出動できる体制を整えている。
また国境沿いに位置する十五の農村の派出所にも緊急電話システムを設置したといい、二つのシステム導入に自治州や市などが三百万元(約四千四百七十万円)を共同出資した。
表向きには、食糧などを求めて脱北者が朝鮮族世帯などを襲うケースなどに備えるためとされ、あくまでも中国側の治安維持を目的としている。しかし、同メディアは極度の食糧難にあえぎ、命懸けで脱北してきた北朝鮮住民が朝鮮族を脅迫する背景については詳しく指摘していない。
この点について中朝国境の事情に詳しいある消息筋は、本紙に対し次のように述べた。
「北朝鮮との国境に近い朝鮮族自治州などでは最近、脱北者に対する取り締まりが強化されているため、脱北者が潜伏するのが以前より難しくなっている。あたかも治安維持を強化するように見せ掛けながら、実際には脱北者を捕まえたり、朝鮮族、韓国人の脱北者支援団体をあぶり出し、情報収集をしているのでないか。脱北者拘束につながる情報提供者には賞金も懸けている。警報システムの導入は背後に何か意図があるとみるべきだ」
「一部には漢族と組んで脱北者を捕まえたり、人身売買するなどカネもうけの手段として利用する心無い朝鮮族も実際にいるのは事実。しかし大半は、同じ民族として脱北者を温かく受け入れる。事情が分かっているので、まず何も言わずに食事を出し、落ち着いてから『どこそこに行けば脱北を手伝ってくれる』などと言いながら次のルートを教えてあげる」
こうした指摘は、今回の警報システム導入が、朝鮮族など中国側住民の治安維持という表向きの目的とは異なり、実際の狙いが“脱北者狩り”にあることを示唆しているといえよう。
北朝鮮と接する中国側での取り締まり強化を裏付けるように、昨年の脱北者数は減少に転じた。韓国統一省のまとめによると、韓国入りした脱北者数は二〇〇〇年の三百十二人から毎年増え続け、五年後の二〇〇四年にはその約六倍の一千八百九十四人に達したが、昨年は前年比27%ダウンの一千三百八十七人に急減している。
こうした脱北者急減の理由について、政府系シンクタンクの統一研究院は、最近発刊した「北朝鮮人権白書2006」の中で、「脱北者たちが滞在している中国など現地国での取り締まりが強化され、彼らの韓国入りにかかわっている個人および団体の活動が弱まったため」と指摘している。
また延辺朝鮮族自治州など中国国内での潜伏が難しくなっているあおりを受けてか、最近の脱北は日本海を経由するケースが目立っている。先月十八日、三十代夫婦を含む五人が木船に乗って韓国に亡命したのに続き、今月十七日には三人の脱北者が小型船に乗っているのを江原道高城郡にある韓国の統一展望台付近で韓国軍によって発見された。第三国経由ではなく、海路を通じて直接韓国入りを目指す脱北者が増え始めていることについて、専門家たちの間では、中朝国境の取り締まり強化の影響ではないかといった見方が広がっているという。
朝鮮族自治州での“異変”に脱北者たちも敏感に反応している証拠と言える。
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