よど号グループ合流の男が帰国、逮捕
長年、謎の人物とされてきた男は拉致について何を知っているのでしょうか。
1980年にスペイン・バルセロナで拉致されたとみられる石岡亨さん、松木薫さん。その3年後にデンマーク・コペンハーゲンで拉致されたとみられる有本恵子さん。この3人が北朝鮮に拉致された事件。「よど号グループ」の関与が疑われていますが、この時期に「グループ」らに合流した男が今日、21年ぶりに帰国。警視庁公安部に旅券法違反の疑いで逮捕されました。
日本時間の午前10時半過ぎ、中国・北京空港にサングラス姿の男が降り立ちました。北朝鮮で「よど号グループ」と生活を共にしていた小川淳こと赤木邦弥容疑者(52)です。
赤木容疑者は1987年4月頃、渡航が制限されていた北朝鮮に必要な手続きをせず入国した旅券法違反の疑いが持たれています。記者の問いかけに終始無言のまま、支援者らに囲まれ日本行きの便に乗り込んだ赤木容疑者、帰国は21年ぶりです。
1970年、赤軍派の活動家が日航機をハイジャックし、北朝鮮に渡ったよど号ハイジャック事件。赤木容疑者は、そのおよそ10年後の80年代に東ヨーロッパのオーストリア、ウィーンなどでよど号グループと接触していました。そして反核運動を展開し、よど号グループの赤木志郎容疑者の妹とともに北朝鮮に入国した後、結婚。その後はグループとともに生活を続けます。
書籍の編集にも携わり、自らを「ピョンヤンに在住するたぶん唯一の日本人ジャーナリスト」とも称していましたが、長年、身元などが明らかにならず「謎の人物」ともされてきました。
警視庁公安部が注目するのは、彼らが行動を共にし始めた1980年代という時期です。この頃、ヨーロッパでは北朝鮮への日本人拉致事件が相次いでいました。80年の松木薫さん(当時26)と石岡亨さん(当時22)。そして83年の有本恵子さん(当時23)拉致事件。いずれも、よど号メンバーらの関与が疑われているのです。
「北朝鮮にいるときは恵子のことも知っていると思うんですね。だから話して欲しいという気持ちはありますけれども。だけど、話さないだろうと思ってますので期待はできないなって思っています」(有本恵子さんの母・嘉代子さん)
「日本で暮らすんであればですね、いつも私は言っていますけれど、知ってることを全て話していただいて、そして自分の罪をちゃんとして(日本に)住んでいただきたい」(松木薫さんの姉・斉藤文代さん)
一方、赤木容疑者は先月10日のJNNの取材に対し「これから帰国する私になぜ今、逮捕状が必要なのでしょうか」「私と拉致事件との関連を印象づけるためのものだ」とコメントしています。
警視庁公安部は、関西国際空港に到着した赤木容疑者を旅券法違反の疑いで逮捕しました。警視庁は今後、北朝鮮の出入国の経緯のほか、ヨーロッパでの拉致事件についても赤木容疑者を追及することにしています。(05日21:56)
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