拉致解決祈る日本画  被害者家族連絡会に寄贈 | trycomp2のブログ

拉致解決祈る日本画  被害者家族連絡会に寄贈

 人買いに引き裂かれた母子の悲話「安寿と厨子王」を題材に、仙台市の画家が北朝鮮による拉致問題の解決を祈って描いた絵画が、拉致被害者家族連絡会に寄贈された。同会の増元照明事務局長(50)は「全国から千羽鶴や歌などが寄せられるが、絵は初めて。問題解決への思いが国民に広がっている証しで、ありがたい」と喜んでいる。

 寄贈したのは、仙台市の千葉勇作さん(74)。耳のがんを患ったのを機に、50歳代後半から東北地方の郷土史や民話などをモチーフに日本画を描いている。昨年7月、仙台市中心部で署名活動を行っていた増元事務局長と握手を交わし、「幼いころに絵本で読んだ『安寿と厨子王』のイメージが頭に浮かんだ」という。

 安寿と厨子王が人買いにだまされて母親と生き別れ、山椒大夫のもとで重労働を強いられる物語。厨子王は、苦難の末に佐渡で母親と再会する。千葉さんは、拉致事件と重ね合わせ、半年がかりで縦約1・45メートル、横約1・12メートルの大作に仕上げた。

 「新・安寿と厨子王」と題した作品は、5月9~19日に東京都美術館で開催された「日本画院展」で入選。最終日の19日に観覧した増元事務局長が、謝礼の電話をかけた際に、千葉さんが寄贈を申し出た。作品はさっそく5月下旬に同会の事務所(東京都)に運ばれ、壁に飾られた。

 千葉さんは「自分には絵を描くことしかできないが、解決を望みながら絵筆をとった。少しでも被害者家族の勇気づけになれば」と話している。
(2006年5月31日 読売新聞)

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