リスクある北朝鮮送金 仲介 影響力狙うロシア
◆6カ国協議向け米に“貸し”作る?
【モスクワ=常盤伸】マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)にあった北朝鮮関連資金は、ロシア中央銀行から北朝鮮関連の口座を持つロシアの民間銀行への送金手続きが進められている。ロシア側が送金仲介を引き受けた背景には、存在感が薄かった、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議で、影響力を強めたいとの思惑があるとされる。
タス通信によると、ロシア外務省筋は十五日、「送金は必要な協議が終了し、すべての技術的な問題が解決してから完了する」と述べ、入金完了は十八日以降になるとの見通しを示した。
ロシア極東の複数の民間銀行には、森林伐採や建設工事などに従事する北朝鮮からの出稼ぎ労働者が送金に利用する銀行口座が存在する。
ただ送金先とされるロシア極東商業銀行(本社・ハバロフスク)は「送金先との情報は根拠がない」と否定。ウラジオストクの別の民間銀行の名前も浮上するなど、混乱もみられる。
ロシアは先月末、金融資産の取引などを除いて北朝鮮への制裁実施を決定し、米国と足並みをそろえる厳しい姿勢に転換。今回、リスクのある送金を仲介することで米国に貸しをつくり、六カ国協議での存在感を強める狙いがあるとされる。
ロシア紙ブレーミャ・ノボスチェイ紙は、中国でなくロシアが送金を引き受けたことで「北朝鮮のロシアへの依存度が高まる」とも指摘した。
中日新聞:リスクある北朝鮮送金 仲介 影響力狙うロシア:北朝鮮問題(CHUNICHI Web)