第1段階は重油供給せず…対北朝鮮、日本は間接的協力
【北京=望月公一】日本政府は、13日採択の6か国協議の共同文書に盛り込まれたエネルギー支援について、第1段階では、電力需要調査などの「間接的な協力」にとどめる方針だ。
ただ、第2段階では、日本が直接支援への参加を求められる公算が大きい。このため、30日以内に開催される「日朝国交正常化」の作業部会で、拉致問題を進展させ、「直接支援」の環境整備を図りたい考えだ。
第1段階の対北朝鮮支援は5万トンの重油支援にとどまるため、北朝鮮を除く各国も「拉致問題があるのでエネルギー支援を行うことはできない」(安倍首相)とする日本の主張に異論は唱えていない。支援実施には「エネルギーの規模について科学的な根拠も含めて算定しなければならない」(武大偉中国外務次官)ため、日本は、北朝鮮の電力需要の実態調査への人員派遣などを検討している。
ただ、第2段階では、最大95万トンの重油という大規模な追加支援が必要となる。韓国は既に、支援について「5か国で均等分担するのが原則だ」(千英宇首席代表)として、日本をけん制している。日本政府内にも、仮に拉致問題が進展しない場合も、支援への直接関与は避けられないとの見方が広がっている。
このため、政府は、事実上の日朝国交正常化交渉となる作業部会で拉致問題を進展させることに期待をかけている。
安倍首相は13日夜、「作業部会は一つの前進だが、設置だけでは駄目だ。拉致問題を前進させるべく全力を尽くしたい。北朝鮮こそ、作業部会で拉致問題を解決しなければ、彼らが望むものは得られない」と記者団に強調した。
政府は作業部会で、拉致の真相究明や被害者の再調査、容疑者の引き渡しなどを求める構えだ。
作業部会の日本代表については、北朝鮮側の出方を見ながら人選する。
一方、政府は、米国が北朝鮮を「テロ支援国家」のリストから外す手続きに入ることを約束したことに困惑している。日本側の働きかけもあり、テロ支援国家に北朝鮮を指定する理由の一つに、拉致問題が挙げられるようになった。今回の合意は、「手続きを始める」とあるだけで、北朝鮮がリストから除外されるわけではないが、今後、米国が拉致問題でどんな対応をするのかを注視する考えだ。
(2007年2月13日22時58分 読売新聞)
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