[日朝政府間対話]「『北』への国際的な圧力を強めよ」 | trycomp2のブログ
焦点の拉致問題をはじめ、何の進展もないまま、1年ぶりの日朝政府間対話は終わった。
対話の継続では一致したが、今後、北朝鮮に誠意ある対応を迫るには、日本側としても、何らかの「圧力」も含め、有効な戦略を構築しなければならない。
2日間にわたる協議で、北朝鮮は焦点の日本人拉致問題について、「解決済み」とする従来の姿勢を繰り返した。
昨年11月以来の今回の協議は、9月の6か国協議の共同声明に沿ったものだ。声明には、「平壌宣言に従って不幸な過去を清算し、懸案事項を解決することを基礎とし、国交を正常化する措置を取ることを約束した」とある。
日本にとって「懸案」とは無論、拉致や核・ミサイルの問題だ。だが、協議の結果は、懸案の解決には、ほど遠い。
北朝鮮は、横田めぐみさんら安否不明の11人の消息について、新たな情報を示さなかった。めぐみさんのものとされた“遺骨”が日本側のDNA鑑定で別人のものと判明したことについても、日本側の鑑定結果に疑問を投げたという。
国家犯罪である拉致問題の解決に誠意ある対応がないなら、安倍官房長官の言うように、対話と並行して「いろんなことを考えなければならない」だろう。
日本は、送金停止などができる改正外為法や、特定船舶入港禁止法など、独自に北朝鮮に対する制裁が可能な法整備を進めてきた。だが、6か国協議が進んでいる中で、日本単独で制裁を発動できる状況ではない。
圧力という点では、国連人権委員会が3年連続で北朝鮮非難決議を採択した。欧州連合(EU)や日米両国は、北朝鮮の拉致問題に「深刻な懸念」を表明する決議案を初めて国連総会に提出した。
拉致問題に対する国際社会の連携強化は、北朝鮮に対する有力な圧力となりうる。日本は、国際的な包囲網を形成するための外交努力を強めるべきだ。
今回の協議で、日本側は、拉致問題、核・ミサイルなど安全保障、「過去の清算」を含む国交正常化の三つのテーマごとに協議の場を設けるよう提案した。
仮に北朝鮮が応じたとしても、拉致や核・ミサイルの解決は極力、先送りし、国交正常化を最優先して、日本の経済協力を引き出すことに力を注ぐだろう。
先の衆院選の圧勝で、小泉政権の基盤は格段に強まった。北朝鮮に厳しい言動を重ねてきた安倍晋三氏と麻生太郎氏がそれぞれ官房長官、外相に就任し、北朝鮮に臨む政府の態勢が強化された。
筋を通して北朝鮮外交に取り組むことがますます重要になる。
11月6日付・読売社説
11月6日付・読売社説(1) : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
