北朝鮮核実験を主導か、側近3人に注目 | trycomp2のブログ

北朝鮮核実験を主導か、側近3人に注目

 北朝鮮の核実験から、11月9日で1カ月になりました。金正日総書記は、これまで以上に軍事優先の姿勢を鮮明にしています。北朝鮮を核実験に導いたとされる3人の側近に注目しました。

 南北共同の観光事業で有名な金剛山で、夕日に向かってポーズをとる金正日総書記。そしてその後ろに従う朝鮮人民軍の幹部3人の姿。この3人こそが北朝鮮を核実験に導いた人物たちだと言われ、軍部強硬派の最右翼グループとされています。

 参謀本部作戦局長、リ・ミョンス氏、総政治局副局長のヒョン・チョルヘ氏とパク・ジェギョン氏。それぞれ「作戦」「組織」「宣伝」を統括する幹部です。3人の名前が頻繁に登場するようになるのは1995年以降のことです。

 「北朝鮮では1995年に彼(金総書記)の後見人であった軍の最高トップのオ・ジヌ氏が亡くなりまして、彼さえ後ろにいれば軍は安泰だと。彼が亡くなって以降、この3人衆を従えるようになった」(北朝鮮情勢に詳しい毎日新聞・鈴木琢磨編集委員)

 3人を従える映像には、金総書記が軍を掌握していることを国民にアピールする狙いがあると言います。
 「気になるのは、あえて映ろうとするんですね、3人が画面の中に。見せるということに物凄く神経を使っていることがわかる。軍の3部署の統括責任者を常に従えているということで、国民への軍を確実に掌握していることのアピール」(毎日新聞・鈴木琢磨編集委員)

 10日までに伝えられた、今年の金正日総書記の現地視察は84回。3人はそのうち34回も同行し、側近中の側近であることを示しています。そして、今年5月、軍部の台頭ぶりを改めて印象づける出来事がありました。

 「北南列車試運転が行われなくなったことと関連した我が方の立場を24日に通知した」(朝鮮中央テレビ〔5月26日放送〕)

 韓国と北朝鮮を結ぶ南北縦断鉄道の試運転が、前日になって一方的に中断されました。2カ月後には、金大中前大統領の2回目の平壌訪問が北朝鮮のミサイル発射の兆候を受けて中止されたことがありました。いずれも、南北対話がつぶされた格好で、背景には軍部の横やりがあったと言われています。

 そして、まさにこうした時期、北朝鮮であるキーパーソンの死亡説が流れました。チャン・ソンテク朝鮮労働党第一副部長。金正日総書記の義理の弟であり、中国を訪問し、経済視察を行うなど経済専門家として知られた幹部です。

 そのチャン・ソンテク氏が乗った車が今年9月、白昼、平壌市内で軍の車に追突されさらに銃撃を受けたという情報が流れました。これは軍部が経済改革派を一掃したことを意味するのでしょうか。

 「僕の知る限りでも(死亡説は)2、3回は確実に流れていますし、その都度また復権するという話もまた同時に流れたりする。そういう(経済改革の)象徴であるが故に、彼の動向を観測気球のようにあげて、それによって西側の反応を見たり、国内での反体制、そういうものを見る。北朝鮮という国が改革開放というものに、非常に慎重であることの裏付けですね」(鈴木琢磨編集委員)

 金正日総書記は、軍部の強硬派と経済改革派を巧みに使い分けて外交や経済での成果を競わせていると言います。「死亡説」が流れたわずか10日後、金総書記とともに3人衆と幹部がそろって軍の楽団を視察したと報じられました。しかし、まだ写真や映像では確認されていません。(10日15:40)
TBS News-i