<北朝鮮拉致>「人権侵害」非難文言、国連総会決議案に
【ニューヨーク坂東賢治】北朝鮮の人権侵害を告発するため、欧州連合(EU)と日本が年内の国連総会での採択を目指す決議草案に、拉致問題を「国家主権と人権の侵害」と強く非難する文言が盛り込まれていることが27日、分かった。11月初めまでに国連総会第3委員会(人権)に提出される。核実験の実施で孤立を深める北朝鮮に対し、人権問題でも国際的な包囲網が強まることになりそうだ。Yahoo!ニュース
北朝鮮の人権状況に関する決議は昨年12月、国連総会で初めて採択された。昨年はEUが草案をまとめ、日本も共同提案国となった。今年は日本が草案作成の段階からEUと協力している。EUの議長国であるフィンランドは27日、関係各国の実務担当者を集めて草案を協議した。
毎日新聞が入手した草案は「組織的、広範かつ深刻な人権侵害が引き続き報告されている」と指摘し、強制収容所の存在や送還された脱北者への拷問、女性の人身売買などの人権侵害を列挙している。基本的に昨年の決議を踏襲したが、非難のトーンを強めている。
拉致問題については昨年、「強制的な失跡という形での外国人拉致に関係した未解決の問題」と述べたが、今回は「(外国人拉致は)他国の国家主権と、関係する個人の人権を侵害している」との文言を加えた。
さらに草案は、国連人権理事会の特別報告者が今年の報告で、北朝鮮の女性や子ども、高齢者の人権侵害を取り上げたことを受け、女性の権利擁護の必要性を強く打ち出している。
草案はまた、韓国の潘基文(バンギムン)外交通商相が来年1月に事務総長に就任することを前提に、北朝鮮に関する包括的な事務総長報告をまとめるよう要請している。
192カ国が参加する国連総会の決議は、拘束力はないが、国際世論を示すことになる。昨年の国連総会では日米など88カ国が決議に賛成する一方、北朝鮮や中国、ロシアなど21カ国が反対、韓国など60カ国が棄権した。今回は北朝鮮の孤立が深まる中、賛成国が増えることも予想される。
(毎日新聞) - 10月28日15時27分更新
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