漁港の周囲騒然、男性よれよれの服 脱北者?保護
2007年06月02日13時46分
青森県深浦町で2日朝、県警に保護された脱北者とみられる男女4人。日本海に面した小さな漁港に、突然現れた小型船に乗ってきた。港周辺は騒然とした雰囲気に包まれた。
北海道白老町からイカ漁のため寄港していた漁師の紺野弘さん(47)によると、午前6時ごろ、黒っぽい船が接岸した。上陸すると、4人はほっとした表情を見せ、すぐに警察官らに事情を聴かれていたという。
近くで建材会社を営む相馬博一さん(53)の話では、事情を聴かれていた年配の男性と女性は、岸壁に座っていた若い男性2人から「アボジ(父)」「オモニ(母)」と声をかけられていた。港では、近所の人が20~30人、遠巻きに見守っていた。
深浦町総務課の黄金崎芳幸行政係長が見たところ、船は木製だった。近くの鉄工所で働く男性(35)によると、小さなエンジンが2基積まれていた。1基は長さ1メートルほどのシャフトで小さなプロペラを回す構造。「船というより、昔の耕運機に付いているようなエンジン。よくこんなもので来たな、と感じた」
第2管区海上保安本部などによると、日本海には対馬暖流が流れており、木片などの漂流物が朝鮮半島から運ばれてくることもあるという。
脱北者を支援する「北朝鮮帰国者の生命(いのち)と人権を守る会」の三浦小太郎代表は「NGOが脱北者の脱出を支援する際は、遭難の危険が伴う海上ルートは現在は使っていない。脱北者だとすると、自力で日本を目指したのだろう。現在日本には百数十人の脱北者が来ている。北朝鮮でも『日本に行けば何とかなる』という情報が伝わっていると思う」と言う。
また、「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)代表の李英和・関西大教授は「青森に流れ着いたところを見ると、北朝鮮東岸の北部から出港したのでは。北朝鮮は現在、日本の経済制裁で輸出用漁業ができず、漁船も余っているはずで、カネさえあれば船を調達するのはそんなに難しくはないと思う」と語る。
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