長引く拉致問題、家族会と調査会が緊縮財政 | trycomp2のブログ

長引く拉致問題、家族会と調査会が緊縮財政

 北朝鮮による拉致問題の解決に見通しが立たず、家族会(横田滋代表)や支援団体の資金繰りに影を落としている。
Click here to find out more!

 家族会の事務所が先月末、「費用軽減」などを理由に、東京都内の別の場所に移転。特定失踪(しっそう)者問題調査会(荒木和博代表)は来月、活動資金を捻出(ねんしゅつ)するため、フリーマーケットに出店する。拉致被害者の家族たちは、5日からモンゴルで始まった6か国協議の日朝国交正常化作業部会で、拉致問題が少しでも進展することを願っている。

 家族会が事務所を移転したのは先月31日。JR飯田橋駅にほど近いビルから、文京区内の別のビルに移転した。家族会事務局長の増元照明さん(51)によると、広さはこれまでの半分程度。家賃も半分になった。引っ越しの際、入りきらない資料は整理し、廃棄したものもあるという。

 増元さんは「我々の活動はみなさんからの寄付で成り立っている」としたうえで、「問題解決にどのくらいの期間がかかるかわからない。浄財は大切に使わなければならず、費用を少しでも節約するために移転した」と明かす。

 拉致の疑いがある行方不明者を調べている特定失踪者問題調査会は、財政状況の逼迫(ひっぱく)がより切実だ。

 調査会では2005年10月から、北朝鮮向け短波ラジオ「しおかぜ」の放送を始め、拉致被害者と失踪者の家族の呼びかけを流している。ラジオ放送の運営には年間1500万円の費用がかかるため、政府は前年度の補正予算と今年度予算から計約600万円を拠出する予定だった。

 しかし、調査会は、今年2月の6か国協議が北朝鮮へのエネルギー支援などで合意したことに反対する立場を表明。政府からの支援を断ったことから、資金不足の状況が続いている。来月には、都内で開かれるフリーマーケットにボランティアとともに出店し、売上金を活動資金に充てることを考えている。

 政府は今年3月、拉致問題の解決を訴えるテレビCMを放映(制作・放映費1億円)し、7月には政府独自の北朝鮮向けラジオ放送「ふるさとの風」(年間運営費約1億3000万円)も始めた。内閣官房も来年度予算の概算要求で、拉致問題対策推進費として5億5300万円を計上した。

 ただ、こうした資金から拠出されるのは、家族会のメンバーが海外渡航する際の旅費や、海外の拉致被害者の家族が日本に来るときの費用だけだ。

 内閣官房拉致問題対策本部事務局では、「要望があれば、(家族会や調査会の)活動への支援も前向きに検討していきたい」とするが、「用途を決めないまま資金だけ援助するのは難しい」とも話している。
(2007年9月5日14時41分 読売新聞)

長引く拉致問題、家族会と調査会が緊縮財政 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)