専門家「徹底的な脚本によるもの」…金英男さん会見 | trycomp2のブログ
29日、金剛山(クムガンサン)ホテルで会見に臨んだ金英男(キム・ヨンナム、45)さんは余裕のある姿だった。彼は車いすに乗った母と一緒に会見場に入った。黒いかばんから準備したメモを取り出して1978年の拉致以後の28年間と最近の心境などを明らかにした。口元には穏かなほほ笑みまで浮かべた。
この日の会見は英男さんが自ら要望した席だった。彼は会見の相当部分を日本当局を責めることに割いた。
◆残る疑問点は何か=核心は英男さんがどうやって北朝鮮へ行ったのかという点だ。英男さんは「海水浴場隣近で木のいかだに乗って広い海に流れた後、北側船舶から救助された」とし「拉致でも、自ら進んで行ったのでもない突発的な北朝鮮入国だった」と言った。拉北ではない漂流だったという説明だ。ところが前後が合わない点が多い。海流に出た船がどうして北朝鮮船舶と出くわしたのかは疑問だ。
英男さんの主張は彼を拉北した張本人と知られた帰順スパイキム・グァンヒョン氏の説明とも違う。キム・グァンヒョン氏は先輩から叱られて海辺に1人でいた金英男さんを北朝鮮に連れて行ったと証言している。
南浦(ナムポ)港到着後、北朝鮮側の態度も理解できない。高校1年生である彼をどうして敢えて北朝鮮に残しておこうとしたかというのだ。「無料で大学の勉強ができるから気に入った」と言う彼の説明はこれまで離散家族の再会場に出た拉北抑留者たちと同じ返事だった。特に同じ時期に英男さんのほかに高校生4人が拉致されたという点は、英男さんの北朝鮮行きが偶然ではないことを裏付ける。
英男さんはイ・ミンギョさんらほかの高校生拉北者に対して「知らない。こんな席で私の問題ではない他人の話はしたくない」と話した。英男さんら拉北高校生たちが北朝鮮対南工作員たちを教育する 「以南化生活館」の教官として働いたという帰順者たちの証言とも食い違う。
自分と結婚した拉北日本人横田めぐみさんについては既存の北朝鮮の主張を繰り返した。事業上、必要で日本語を彼女から学び、その過程で近くなったというのだ。北朝鮮当局が意図的に結婚させたのではなく自然な出会いだったというのだ。めぐみさんとは86年8月に結婚して子供(ウンギョン)まで生み、仲良く暮らしてきたが、健康悪化にうつ病まで重なって 94年に自殺したというのだ。
ところが自殺などに対する具体的な言及はしないまま「私どもは嘘を知らない」としか言わなかった。英男さんは日本側が申し立てるめぐみさん死亡疑惑に対して「北朝鮮を謀略して発展していこうとする南北関係に釘を刺して対決を助長しようとすることに目的がある」と責めた。
◆疑惑解消されるのか=政府当局者と専門家は英男さんの言及内容の中で相当部分は徹底的な検証が必要なものと見ている。英男さんの会見が北朝鮮当局の徹底的な脚本と下準備があったことが明らかだという点でだ。
ヤン・ムジン北韓(プッカン)大学院大学教授は「北朝鮮地域である金剛山で北側関係者が見守る中で行われた英男さんの会見は真実をそのまま反映したと思いにくい」と話している。
イ・ヨンジョン記者
Japanese JoongAngIlbo
