米大統領:早紀江さんらとの面会、圧政終結へ対話の一環 | trycomp2のブログ
【ワシントン西脇真一、笠原敏彦】ブッシュ米大統領が28日、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母早紀江さん(70)や韓国在住の脱北者らと面会することは、「圧政の終結」を大きな目標に掲げる大統領が、その被害者らと重ねている対話の一環だ。大統領が個人的な関与を示すことで、拉致問題への国際社会の認識と関心を高める効果が期待される。
ブッシュ大統領は昨年6月、北朝鮮の強制収容所体験を持つ姜哲煥(カン・チョルファン)氏=現韓国紙・朝鮮日報記者=に面会。その後も、ミャンマー人女性難民、民主化運動家の夫を亡くしたベラルーシ人女性らをホワイトハウスに招待している。いずれも3月に改訂された外交政策文書「米国家安全保障戦略」が「圧政国家」に名指しする7カ国の一角だ。
ブッシュ大統領は「圧政国家」の被害者と面会することで、個別問題に「人間の顔」を持たせて国際社会に懸念をアピール。「自由と民主主義」の拡大路線に支持を集める象徴的な存在になることへの期待があると見られる。また、米政府当局者は「大統領が個人的な関与を示すことは問題への取り組みを活性化する」と指摘する。
例えば、昨年10月31日のミャンマー人女性難民との面会後、米国はミャンマー人権問題での外交攻勢を強めた。大統領自身が11月、韓国・釜山でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)で各国首脳に問題の重要性を訴えたほか、12月に米国はミャンマー問題を初めて国連安保理での論議に持ち込むことに成功している。
米国の対北朝鮮政策の軸足は、人権より核問題に置かれている。しかし、「悪の枢軸」などと北朝鮮を批判してきたブッシュ大統領は、「キリスト教的道徳観を背景に金正日体制を倒したい」(米朝関係筋)と考えているとされる。横田さんらとの面会は、ブッシュ大統領の持つ対北朝鮮観を一層強めそうだ。
拉致被害者の家族会や支援団体・救う会は、機会あるごとに「ブッシュ大統領に面会したい」と働きかけていた。救う会関係者は「大統領に面会の希望を伝えるということでは、日本政府の力添えも大きかった」と話している。
毎日新聞 2006年4月28日 12時24分
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