中国系女性も拉致濃厚 マカオから北へ 被害11カ国に | trycomp2のブログ

中国系女性も拉致濃厚 マカオから北へ 被害11カ国に

拉致被害者、曽我ひとみさん(46)の夫、チャールズ・ジェンキンスさん(65)が手記で明らかにした「アノーチェ」というタイ人の女性拉致被害者が仕事先のマカオから失跡したのと同じ日に、同じマカオから中国系女性二人も消息を絶ったと香港紙が報じたが、この二人も北朝鮮に拉致されていた疑いが強いことが十四日、分かった。中国系の被害者が浮上するのは初めて。拉致被害国は少なくとも十一カ国に及ぶことになる。

 ジェンキンスさんの手記や証言などによると、タイで育ったアノーチェさんは十代後半だった一九七八年夏、仕事先のマカオから、無理やりボートに乗せられ、北朝鮮に拉致された。アノーチェさんはジェンキンスさんと同様に南北の非武装地帯を越えて北朝鮮側に渡った元米兵と結婚した。

 アノーチェさんが乗せられたボートには同じくマカオで拉致されたアジア系女性二人も乗せられていたという。

 十三日付の香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」によれば、アノーチェさんら三人が消息を絶ったのは七八年七月二日。中国系の二人は地元宝石店に勤めていたホン・レンインさん=当時(20)=と、ソー・ミウチュンさん=同(22)。

 ホンさんは当時、マカオのリスボア・ホテル内の「大豊宝石店」に勤務していた孔令●さんとみられる。七八年一月、香港から北朝鮮に拉致され、八年後にオーストリア・ウィーンで脱出に成功した韓国の女優、崔銀姫さんは、平壌市内の招待所近くで孔さんと会話を交わしたエピソードを手記「闇からの谺(こだま)」(文芸春秋)で紹介している。

 孔さんは崔さんに「中国人」と自己紹介した。両親と弟の四人家族で、父は中国本土で教鞭(きょうべん)をとっていた。孔さんは七八年夏、勤務先の宝石店に「日本人」を名乗る男二人が来て、観光案内を頼まれた。金払いもよかったので、勤務時間外でガイドを引き受けたという。

 ある日、「海岸を案内してほしい」といわれ、海岸からボートに乗った。そして「海岸を何回か巡っているうちに沖の方へ出てしまって、そこに待機していた、大きな船に無理やり乗せられて、ここ(北朝鮮)にくることになった」(「闇からの谺」から)。

 崔さんの証言は、氏名や年齢、失跡の状況が香港紙と一致しており、孔さんが拉致被害者であることはほぼ間違いない。また、孔さんと一緒に失跡したのは蘇妙珍さんとみられ、蘇さんも同じ手口で男二人に誘い出され、消息を絶ったことがマカオ警察当局の調べで分かっている。

 崔さんのように、北朝鮮から脱出した被害者の証言などによると、拉致被害は日本、韓国、タイ、レバノン、マレーシア、フランス、オランダ、イタリア、ルーマニア、ヨルダンに及んでおり、今回の中国系女性を加えると判明分だけで十一カ国になる。

●=嬰の女を言
Sankei Web 産経朝刊 中国系女性も拉致濃厚 マカオから北へ 被害11カ国に(11/15 05:00)