だれに?なぜ?数々の謎  登記簿に元公安庁官の名 | trycomp2のブログ

だれに?なぜ?数々の謎  登記簿に元公安庁官の名

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 朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)に何が起こっているのか。総連本部の中央会館(東京都千代田区)が売却されたことを、関係者たちは何もしらずにいる。売却は「勝利と団結」を謳った総連の第21回全体大会が終わって5日後のことだった。売却の背後には意外な事実も浮上した。所有権移転先の会社の代表取締役となっているのは、公安調査庁元長官の緒方重威(おがたしげたけ)氏だ。一連の事実は統一日報の取材で明らかになったが、この重大な出来事に総連中央は沈黙を守ったままだ。(政治部・崔世一)

 登記簿によると、朝鮮総連中央会館の土地と建物は、5月31日に売却されており、6月1日の日付で所有権が移転されている。
 現在の所有権者は、東京都目黒区のハーベスト投資顧問株式会社。昨年9月29日に設立された会社で、資本金はわずか88万8888円。一等地に立つ朝鮮中央会館を買い取るには、規模としてはあまりにも小さい。
 取締役として意外な人物の名が記載されていた。公安調査庁元長官の緒方重威氏だ。緒方氏は、93年から95年までの3年間、第14代の公安調査庁長官を務めた。現在は複数の大手企業の監査役に座っている。
 緒方氏の名が総連中央会館売却後の登記簿に記載されているという、にわかには信じがたい事実に、公安調査庁関係者は驚きの色を隠せない。
 「正直、びっくりしている。登記簿の記載事実がわかってから、会館売却に関する調査庁の調べはストップ状態になっている」
 総連側は売却を極秘に進めたようだ。朝鮮総連の内部関係者もほとんど事実を知らされてはいない。朝鮮総連のある専従活動家は「売却されていない。売りにも出していない」と、統一日報の取材に不快感を示した。
 事は重大だ。単に組織所有の一つの建物が売り買いされたという話では済まない。中央会館は組織の象徴だ。それが売却されたという話が伝われば総連活動家たちの気持ちは穏やかではなくなるだろう。
 売却のウワサは4月上旬頃から警察関係者の間で広まっていた。ただ、朝鮮総連は、5月末に「第21回全体大会」を控え、拉致問題など重要課題を抱えていたため、「会館売却」のウワサは信ぴょう性が薄いと見られていた。
 ウワサが現実味を増したのは4月26日だった。朝鮮総連中央本部は、固定資産税など、滞納延滞金を全額納付し、都の差し押さえが解除されたのだ。
 都は2003年7月に課税通知し、同年9月に中央本部と都本部、朝鮮出版会館を差し押さえた。税額は、総額で計約1億2000万円に上るとみられる。朝鮮総連側は施設への課税を不服として都に審査請求したが、都はこれを棄却。また、中央本部の不動産を管理する朝鮮中央会館管理会が課税処分の取り消しを求める訴訟を提起し、現在も係争が続いている。
 朝鮮総連の施設に対する課税は広がっており、課税の是非をめぐる訴訟も相次いでいるだけに、中央本部の対応は、全国の自治体や総連施設に影響を及ぼしかねない。
 それでも、総連中央が滞納延滞金を全額納付したのは、整理回収機構(RCC)の差し押さえで、中央会館が競売にかけられる恐れがあったからだと思われる。
 RCCは統一日報の取材に対し、総連中央会館への差し押さえが迫っていた可能性を否定していない。
 朝鮮総連の東京本部会館(東京都文京区)は今年4月、RCCの差し押さえで競売にかけられ売却されている。
 「どういう意図があったにしろ、(会館売却が)在日朝鮮人社会に及ぼす影響は計り知れない」と、長年組織に関わってきた元総連活動家は語る。
 「これで朝鮮総連は事実上、終わりだ」
 組織力の減退傾向に、強い危機感を抱く朝鮮総連だが、現執行部に対する風当たりはさらに強くなりそうだ。
 総連中央の売却金額や移転先は、まだ明らかにされていない。最大の謎は、緒方重威氏の存在だ。公安調査庁関係者は、口ごもるばかりだ。


 朝鮮総連中央会館
 1986年に建てられた朝鮮総連の本部施設。総連中央本部が入居。東京都千代田区富士見にある地上10階、地下2階の建物。敷地面積は約750坪。資産価値は数十億円にのぼると見られる。総床面積は3300坪以上。総連の財政難にともない、売却がうわさされていたが、5月31日付で名義人が変わっていることが明らかになった。


統一日報*政治