6カ国協議:2月合意のシナリオ履行に懸念強まる | trycomp2のブログ

6カ国協議:2月合意のシナリオ履行に懸念強まる

 【北京・笠原敏彦、西岡省二】北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議は22日、北朝鮮から同国北西部・寧辺(ニョンビョン)の核施設の停止・封印など「初期段階措置」の履行で明確な言質を引き出せないまま、休会した。4月中旬の履行期限まで3週間余り。2月合意のシナリオ通りに事態が進むのか懸念が強まっている。

 <北朝鮮>

 北朝鮮は、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」(BDA)の北朝鮮関連資金の全面凍結解除を「初期段階措置」履行の条件に掲げていた。だが、米国が凍結資金の解除を発表すると、「送金完了まで協議に応じない」とハードルを高め、迅速な履行を求める各国を揺さぶった。

 北朝鮮代表団に近い関係者によると、北朝鮮が送金完了にこだわる背景には、米国や国際金融社会に対する根深い不信感がある。送金確認後に北朝鮮が核施設の停止・封印に応じるかも疑問だ。金桂冠(キムゲグァン)外務次官は協議で「全額返還が確認されてから30日目に初期段階措置に着手する」と発言。これに沿えば4月13日の期限内の履行は不可能となり、新たな対立点となる可能性もありそうだ。

 <米国>

 米国は交渉戦術の「甘さ」を問われている。

 「北朝鮮にとって『解決』とは、全資金が自らの口座に入金されることだった」。ヒル米国務次官補は22日、金融制裁問題の「解決」をめぐる米朝間の理解の溝が協議空転を招いたことを率直に認めた。協議再開初日の19日に「(資金の)全面返還」を発表し、「協議の障害は取り除かれた」と公言したヒル次官補にはまさかの展開だった。

 米保守系ウォールストリート・ジャーナル紙は21日の社説で、ブッシュ政権の「先制攻撃」論にひっかけて、全面返還を「先制譲歩」だと批判。保守派を中心にその「失態」を問う声が強まると予想される。

毎日新聞 2007年3月22日 21時33分

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