北朝鮮凍結資金 返還合意2カ月…引受先なく暗礁 | trycomp2のブログ

北朝鮮凍結資金 返還合意2カ月…引受先なく暗礁

 【ワシントン=有元隆志】マカオの金融機関バンコ・デルタ・アジア(BDA)で凍結されていた北朝鮮の関連資金の送金問題は、米国と北朝鮮が全面返還で合意してから2カ月たっても決着していない。ヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は18日、記者団に「多くの金融機関に接触してきた」と述べ、引受先を探してきたことを明らかにしたが、問題を主導してきた同氏の見通しの甘さへの批判も強まっている。

 ヒル次官補は3月19日、凍結されていた北朝鮮関連資金約2500万ドル(約29億円)を北朝鮮に返還することで米朝が合意したと発表した。

 ところが、米国はこれに先だってBDAが北朝鮮の違法な金融活動に関与したとして、米金融機関に同行との取引を禁止する措置を決定。移送先だった中国銀行は、BDAが米との関係が絶たれたことを慎重に受け止め、受け入れ自体を拒否してしまった。北朝鮮は2月の6カ国協議で合意した核施設の稼働停止よりも、BDA問題が最優先と主張し続けている。

 ヒル次官補は早期解決に期待感を示してきたが、財務省のブラックリストに載ったBDAからの資金受け入れに同意する銀行はなかなか見つからなかった。

 BDAからドル預金を海外に送金する際、間に立って取り次ぎを行うコルレスバンクの役割を果たしたことがあるという米大手銀行ワコビアは、国務省からの依頼を受け、送金業務の受け入れを検討する方針を表明した。ただ、同行も「監督当局の承認なしには要請に同意しない」として、財務省の同意を求めている。

 財務省はあくまで愛国者法に基づき、BDAと米金融機関の取引を禁じているため、送金業務を認める場合は、特例措置ということになる。「同法には免責条項がなく法律的に難しい」(米政府関係者)との指摘もある。

 責任を直接負うことになる財務省当局者は「要請は国務省主導でやっていること」と慎重だ。

 米政府内には、事態の見通しを誤ったとの声もあり、ボルトン前国連大使は18日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルへの寄稿で、BDA問題について「恥ずかしいだけでなく、米国を脅迫しようとする他の政権に対し、危険な先例となる」と強く批判した。

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