北、拉致追及に対抗 生年月日違い/公印なし/脱北支援は誘拐 | trycomp2のブログ
NGO幹部逮捕状ずさんな内容
北朝鮮の警察に当たる人民保安省が、脱北者支援などを行っている日本の非政府組織(NGO)代表ら四人の身柄を引き渡すよう日本政府に求めてきた問題で、北朝鮮が発給した四人に対する逮捕状の中身が二十四日、分かった。“指名手配犯”の生年月日が実際と違うなど初歩的ミスがみられ、手配容疑の事実も脱北者支援の活動で「誘拐」とはほど遠い内容。日本警察当局の拉致実行犯の国際手配などへの対抗措置の色合いが強そうだ。
北朝鮮側が「逮捕状」を用意し身柄の引き渡しを求めているのは、「北朝鮮難民救援基金」の加藤博事務局長▽同、野口孝行理事▽「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の山田文明代表▽「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)の李英和代表-の四人。三月二十七日付で、ファクスで北京の日本大使館に伝えてきた。
李代表によれば、「逮捕状」の生年月日は「一九五四年十二月十二日」となっているが、実際は十二月二十二日。また、人民保安省などの部署の公印や所轄部署長の署名などは一切ないという。
四人が抵触したとされる容疑は北朝鮮の刑法第六九条「朝鮮民族敵対罪」と、第二九〇条「誘拐罪」、第二九一条「不法自由拘束罪」で、いずれも情状の重い場合は十年以上の「労働教化刑」が科されることになっているという。
李代表の場合、「朝中国境地帯で我が公民らを誘拐・拉致し日本など第三国に送る犯罪行為を強行した」とされている。
「逮捕状」には具体事例が列挙してあった。例えば「九六年十月頃、日本から帰国した我が公民夫妻を日本の大阪に誘拐した事件、〇一年六月十九日、我が公民七名を北京にある『国連難民高等弁務官事務所』に侵入させ、『難民資格認定』と『亡命要請』のお遊びを繰り広げるようにした後、日本の大阪に誘拐した事件」など。北朝鮮側は「誘拐」と主張するが、脱北者が国連難民高等弁務官事務所で亡命申請するなど、自ら北朝鮮を脱出する住民が後を絶たないことを浮き彫りにしている。
複数の米政府高官が最近、脱北者の保護や受け入れについて言及しているほか、脱北者を強制送還する中国当局の動きを「強い懸念をもっている」と牽制(けんせい)しており、国際社会は北朝鮮の人権に厳しい目を向けている。こうした中、脱北者支援を「誘拐」とする北朝鮮の姿勢にさらに批判が高まりそうだ。
北朝鮮側は今年二月の日朝協議で、李代表ら四人を含む七人の身柄引き渡しを要求してきたが、今回逮捕状を発給したのは四人だけだった。
公安関係者は「日本側にファクスを送ってきたのは日本人拉致で強制捜査が関係先に入った直後。日本の警察はそれまでに拉致で北朝鮮工作員やよど号犯ら計四人の逮捕状を取得していたが、この数に合わせて対抗しているとしか思えない」と苦笑いしている。
Sankei Web 産経朝刊 北、拉致追及に対抗 生年月日違い/公印なし/脱北支援は誘拐(04/25 05:00)
