めぐみさんの歌米国でCD化実現 P・P・Mのポールさん
【ワシントン=渡辺浩生】米国の伝説的フォークグループ「ピーター・ポール&マリー(P・P・M」のメンバー、ノエル・ポール・ストゥーキーさん(69)がつくった拉致被害者、横田めぐみさん=拉致当時(13)=に捧げる曲「SONG FOR MEGUMI」が30日に米国で発売予定のソロアルバムに収録され、米国でのCDデビューを果たすことになった。ポールさんが産経新聞に明らかにした。拉致問題への関心が米国でも広がるよう歌い続ける考えだ。
「SONG FOR MEGUMI」は、めぐみさん拉致事件を日本の友人から聞かされ、帰国を願う父、滋さん(74)と母、早紀江さん(71)の心情を曲にしたもので、米国向けの新アルバム「FACETS(ファセッツ)」に収められ、ポールさんが設立したレーベル「NEWORLD MULTIMEDIA」から発売される。
日本では2月に同名のCDが発売、収益は「めぐみさん基金」に寄付され、5月には同曲を収録したアルバムも発売された。本拠地米国での認知度は決して高くないが、CD化の実現で、反響が期待される。
その予感はある。ポールさんが米国内で「SONG FOR MEGUMUI」をライブ演奏したのは7回。8月にはニューヨークで、めぐみさん拉致事件を題材にしたドキュメンタリー映画「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」の上映会に出演し披露。今月13日にはワシントン郊外のコンサートで、往年の名曲とともに弾き語りをした。
会場では自身の拉致事件との出会いや曲作りの動機を説明している。曲を聴いて、初めて拉致事件を知る人も多く、感動して涙を流す人もいる。
ポールさん自身が「フォークの力を知った」というP・P・Mは「風に吹かれて」などのヒット曲で、60、70年代のベトナム反戦運動などに影響を与えた。同時代を生きた50、60代を中心に、いまも根強いファンを抱える。
「小さなレコード会社だけど、曲を通じて1人でも多くの米国人が拉致事件に気づいてくれたら」。ポールさんはそう願っている。
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