6カ国協議:各国の異論相次ぎ「楽観」消える
【北京・西岡省二】北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議は10日で3日目を迎えたが、協議開始前の「早期決着」「短期合意」の楽観ムードが消えつつある。中国が異例のスピードで合意文書案を提示したものの、各国の異論が相次ぎ、「一つの問題が解決したら、新たな問題が浮上することもある」(米首席代表・ヒル国務次官補)などとムードの引き締めに努めた。
協議再開前、議長の武大偉中国外務次官は「3日間で十分だろう」と議事進行に珍しく自信をみせた。初日の協議終了後に中国ははやばやと合意文書案を各国に提示。「週末を待たずに異例の早期合意か」という空気が北京の記者団に漂った。
武次官の自信は、主要プレーヤー・米朝が先月中旬、既にベルリンで一定の合意に達していることで裏づけられていた。「6カ国協議では米朝の申し合わせを承認するだけ」(協議筋)という声も少なくなかった。
しかし協議2日目の9日、中国案に対する各国の意見集約が始まると、楽観ムードは一気に消えた。初期段階措置をめぐって米朝の見解の相違が再び露呈。北朝鮮はまたもや要求のレベルを高めたとの観測も出ている。ヒル氏も「北朝鮮は時に非常に細かな点にこだわる」と明かし、協議がこう着状態に陥ったことを示唆した。
中国案には他の参加国からも自国の利益を主張して注文が続出している。「なんだか、あちこちから異論が出ている。すぐ解決できるのかな、という感じだ」。6カ国協議の関係者の間には、過去に経験した閉塞(へいそく)感と疲労感が再び戻ってきたようだ。
毎日新聞 2007年2月10日 13時17分
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