北朝鮮核問題/また不透明になってきた | trycomp2のブログ

北朝鮮核問題/また不透明になってきた

 北朝鮮の核問題をめぐる動きがまた不透明になってきた。

 北朝鮮は昨年10月の6カ国協議で、3カ所の核施設の無能力化と核計画の申告を昨年末までに完了することに合意したが、いずれも履行されないまま年を越し、今後の見通しは立っていない。6カ国協議の次回会合も決められない状況にある。

 無能力化と申告は、核施設の稼働停止・封印などの初期段階措置に続く「次の段階」に当たる。最終目標の核廃棄に向けた重要なステップだ。

 北朝鮮の駆け引きや揺さぶりに動じることなく、5カ国が結束して履行させなければならない。

 北朝鮮は初期段階措置の際も、マカオの銀行口座の資金凍結解除と資金移管を米に強く要求して、履行を大幅に遅らせている。

 結局、米が要求を受け入れて資金を移管し、初期段階措置が動きだしたが、北朝鮮にすれば一時的にせよ米の金融制裁解除に成功したことになる。

 今回の履行が遅れている原因について北朝鮮は、見返りとなる重油などの提供や米のテロ支援国家指定解除の手続きなど「政治経済的な補償の遅れ」を挙げている。だが、米から譲歩を引き出すための駆け引きと見るべきだろう。

 核施設の無能力化と核計画の申告を実現させることは、任期が残り1年となったブッシュ米政権にとって大きな外交成果となる。当初は昨年末には実現する予定だっただけに、履行の大幅な遅れは米政権の打撃になりかねないからだ。

 申告の焦点は、核兵器6個以上に当たる「最大52キロ」を製造したとされるプルトニウムに関する情報を正確に開示するかどうか、高濃縮ウランによる核開発計画やシリアとの協力による核拡散疑惑などを認めるかどうかにある。

 北朝鮮の外務省報道官は4日に談話を発表し「すべての核計画の申告」は昨年11月に作成し、内容を通報したとしているが、米は申告と認めていない。申告内容をめぐって、米朝の水面下で激しい駆け引きが繰り広げられているもようだ。

 米はあくまでも「完全で正確な申告」を要求し、それが提出されない限り指定解除に応じない考えとされる。その姿勢を緩めてはならない。

 拉致問題を抱える日本は米に加えて、韓国との連携がとりわけ重要となる。

 2月に発足する李明博次期政権は、金大中、盧武鉉両政権が続けた「包容政策」を修正し、南北関係は経済協力よりも核問題解決を優先させる姿勢を明確にしている。

 拉致問題は韓国も抱えており、日韓の連携強化で問題解決を急ぎたい。
2008年01月21日月曜日

/n河北新報 コルネット 社説 北朝鮮核問題/また不透明になってきた