1日から米朝部会…テロ支援国解除が焦点
【ジュネーブ澤田克己】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の「米朝国交正常化」作業部会が1、2の両日、ジュネーブで開かれる。北朝鮮は、関係改善の障害と主張するテロ支援国指定の解除を米側に強く求めるとみられる。米首席代表のヒル国務次官補は日本人拉致問題の解決に向けて取り組むよう北朝鮮に促す方針で、協議の行方は5、6日にウランバートルで開く日朝国交正常化作業部会にも影響を与えそうだ。
ヒル氏は31日、ジュネーブ到着後、記者団に「9月は重要な月だ。米朝、日朝両部会の後に開く6カ国協議本会合で、核施設の無能力化とすべての核計画の完全申告という次の段階に進みたい」と述べた。北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン)外務次官は30日にジュネーブ入りした。
米朝部会は3月にニューヨークで開かれて以来。「米朝部会の進展が6カ国協議全体の今後を左右する」(協議筋)構図で、(1)核廃棄に向けた「第2段階措置」で定めた核施設の無能力化と核計画の完全申告(2)北朝鮮に対するテロ支援国指定の解除(3)北朝鮮への軽水炉型原発の提供時期--などが焦点となる。
北朝鮮は8月の非核化作業部会で、寧辺(ニョンビョン)の黒鉛減速炉(5000キロワット)と放射化学研究所(再処理施設)を含む数カ所の施設を無能力化の対象として提示した。
だが、具体的な方法には「本国に持ち帰った論点がほとんど」(日本側関係筋)。北朝鮮は「初期段階措置」として封印された寧辺の核施設だけを無能力化することを狙っているようだ。
これに対し、米側は「すべての核施設が無能力化の対象」という原則を譲れない。高濃縮ウランによる核開発疑惑も議論する方針だ。9月中旬以降に開く6カ国協議本会合で無能力化に向けた行程表(ロードマップ)を作成したい考えだが、米朝部会での北朝鮮の対応に左右されそうだ。
テロ支援国指定は日本人拉致事件や「よど号」ハイジャック事件の元赤軍派を国内に滞在させていることなども理由だが、ヒル氏は29日、拉致問題解決が指定解除の条件となるかについて「イエスともノーとも言えない」と明言を避けた。
毎日新聞 2007年9月1日 3時00分
6カ国協議:1日から米朝部会…テロ支援国解除が焦点-アジア:MSN毎日インタラクティブ