中国の巨大投資 白紙化 北東アジア最大の埋蔵量 北朝鮮の『茂山鉄鉱山』 | trycomp2のブログ
北東アジア最大の鉄鉱石埋蔵量を誇る、北朝鮮の「茂山鉱山」(咸鏡北道茂山郡)。中国企業が五十年間にわたる開発権取得で合意したと報じられるなど、これまでいくつかの中国による巨大投資計画が浮上した。しかし、こうした計画は白紙化され、限定的な対中輸出にとどまっているもようだ。背景には、北朝鮮が中国経済にのみ込まれることに強い警戒感を抱く様子が浮かび上がる。
(中国吉林省延辺朝鮮族自治州で、城内康伸、写真も)
茂山鉱山の推定埋蔵量は三十億トン、採掘可能な埋蔵量は十三億トンといわれる。日本が朝鮮半島を植民地支配していた一九三五年から本格的な開発が始まり、北朝鮮は東海岸・清津の金策製鉄所などで製錬する。
朝鮮族自治州の貿易関係者によると、北朝鮮の経済危機が最悪に陥った一九九〇年代半ば、三カ所ある鉱山すべてで採掘が中断。現在は二カ所の鉱山で採掘が再開されているという。鉱山労働者は約一万人。労働者の町の背後にある山々には段々畑が点在する。貿易関係者は「労働者が食糧不足を補うために耕した」と話した。
吉林省人民政府の調べによると、同省の「延辺天池工貿公司」は二〇〇四年、茂山で採掘した鉄鉱粉百万トンを輸入。同社は〇五年、国境の図們江(朝鮮名・豆満江)を挟んだ茂山の対岸、吉林省和竜市南坪に年間生産能力六十万トンの鉄鉱粉選鉱工場を建設。敷地内には、茂山から搬出された鉄鉱粉が山のように積まれていた。
図們江にかかる国境橋を通じて連日、大型トラックが鉄鉱粉を中国側に運び込む。国境を管理する関係者は「トラックの往来が最も多かったのは〇六年。毎日約百台が行き交った。昨年は半分ぐらいに減った」と指摘した。
中国メディアは〇五年秋、吉林省の鉄鋼メーカー「通化鋼鉄集団」など三社が茂山鉱山の五十年間にわたる開発権取得で北朝鮮側と合意し、投資額は約七十億人民元(約一千億円)に達する、と伝えた。
しかし、中国企業の北朝鮮投資としては最大規模となる見込みだった投資計画は、韓国メディアなどによると、合弁出資の割合と投資資金の回収方法などをめぐる意見対立で最終的に決裂したとされる。
さらに北朝鮮事情に詳しい消息筋によると、中国の大手資源会社が〇五年十月の胡錦濤国家主席訪朝後、十億ドル(約一千六十億円)を総合開発投資に充てることを北朝鮮に申し入れた。北朝鮮側はこれに対し、金策製鉄所の現代化事業に十二億ドルを併せて投資するよう要請。中国側はこれに難色を示し、投資計画は宙に浮いたままだ。消息筋は「北朝鮮は中国に開発権だけが渡れば、国内の製鉄業が衰退すると懸念している」とみる。
鉄鋼需要の増加が目覚ましい中国は、北朝鮮の天然資源に大きな関心を寄せる。しかし、延辺在住の研究者は「中国の対北朝鮮投資は必ずしも順調とはいえない。北朝鮮は、自国の資源流出量を制限している」と解説する。
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東京新聞:中国の巨大投資 白紙化 北東アジア最大の埋蔵量 北朝鮮の『茂山鉄鉱山』:国際(TOKYO Web)
