北朝鮮の口座凍結、全額解除で米朝合意
【北京=五十嵐文、黒見周平】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表、クリストファー・ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は19日朝、第6回協議の開会に先立ち、北京市内で記者会見し、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」(BDA)で凍結されている北朝鮮関連口座の資金約2500万ドル(約29億円)を全額返還することで北朝鮮と合意したと発表した。
北朝鮮の主張を米側が受け入れたことで、6か国協議は、核施設の稼働停止など、4月中旬までの「初期段階措置」の履行に向けた環境が整った。
6か国協議の日本首席代表を務める佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長も同日朝、北京市内のホテルで記者団に、「(BDA問題が)一定の解決を見たことによって、(6か国協議が)前に進む環境が醸成された。一定の評価が与えられてしかるべきだ」と歓迎の意向を示す一方、「特に非核化の分野において北朝鮮が約束した通り、初期段階の措置を着実に進めることが重要だ」と述べ、北朝鮮が2月の合意通り核施設停止に向けた措置を取るべきだとの考えを強調した。
6か国協議は19日午前、北京の釣魚台国賓館で首席代表会合を開いた。前日まで順次開かれた分野別の五つの作業部会での結果について報告を受けた後、今回の協議の進め方を論議した。続く開会式で議長国・中国の武大偉外務次官が「初期段階の措置を期日通り実現する条件が整った」などとあいさつをした後、全体会合が開かれた。北朝鮮首席代表の金桂寛(キムケグァン)外務次官も出席した。
今回の協議では、2月の合意から60日以内の「初期段階」で北朝鮮が取るべき核施設の停止・封印と、国際原子力機関(IAEA)要員による監視・検証や、見返りの重油5万トン支援などの手順を取りまとめるとともに、それに続く「次の段階」での核計画申告や核施設の無能力化に関する議論進展が中心議題となる。
(2007年3月19日13時35分 読売新聞)
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