脱北の4人、韓国移送へ…両親・兄弟と確認
青森県深浦町沖で脱北者の男女4人が見つかった問題で、日韓両政府は3日、4人が韓国行きを希望していることを踏まえ、韓国に移送することで基本的に合意した。
当面、日本政府が4人の保護を続けながら、意思確認などを終えたうえで、韓国に出国させる方針だ。一方、青森県警はこれまでの事情聴取などで、4人が家族であることを確認した。4人は日本と北朝鮮を結ぶ貨客船「万景峰(マンギョンボン)号」の入港先だった新潟港を目指していたという。
麻生外相は3日、韓国・済州島で行った宋旻淳(ソン・ミンスン)韓国外交通商相との会談で、宋氏から事実関係の照会を受けたのに対し、「現在、警察、入国管理当局が事情聴取しており、その結果を踏まえて適切に対応していきたい」と述べ、4人の韓国行きの意思が確認されれば、韓国側に移送する考えを示した。
宋外相は会談後の記者会見で、「この問題は人道主義的な原則に即して、本人たちの意思に従って処理されるということで両外相は理解をともにした」と述べ、4人の希望に沿って、韓国で受け入れる用意を表明した。
これに関連して安倍首相は3日、東京・渋谷駅前で行った街頭演説で、「北朝鮮から逃れて4人の脱北者が来た」と述べ、4人が脱北者であることを明らかにした。その上で、「日本は自由を守り、人権を尊重する国だ。人権を守っていくという観点、人道上の観点から対応する」と述べ、4人を北朝鮮には送還せず、人道問題として処理する考えを強調した。
政府は、今後、4人の申請を受けて、出入国管理及び難民認定法に基づき6か月以内の日本滞在を可能にする「一時庇護(ひご)」を許可する方針だ。
一時庇護の手続きには通常1~2週間かかるという。政府は手続き後、4人の韓国行きの意思を最終的に確認した上で、韓国側に正式に受け入れを打診し、早急に実現させたい考えだ。
一方、青森県警は3日、4人が所持していた身分証や聞き取り調査から、夫婦と息子2人の家族であることが判明したと発表した。4人は、「韓国に行くつもりだったが、警備が厳しくて難しいと思った。日本に知り合いはいないが、万景峰号が行き来する新潟を目指した」と話しているという。
(2007年6月3日23時47分 読売新聞)
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